シーズン3勝、トップ10以内が18回、シーズンを通して活躍した岩井明愛のクラブセッティング。2023年シーズン最終戦のリコーカップで撮影。
画像: いわい・あきえ。2002年7月生まれ。埼玉県出身。武蔵丘短大在学中の2021年6月にプロ入り。23年シーズン、KKTバンテリンでのレギュラーツアー初優勝を含め、3勝を挙げて賞金ランク2位になった

いわい・あきえ。2002年7月生まれ。埼玉県出身。武蔵丘短大在学中の2021年6月にプロ入り。23年シーズン、KKTバンテリンでのレギュラーツアー初優勝を含め、3勝を挙げて賞金ランク2位になった

開幕戦と最終戦の14本を比べると、替わったのはパターのみで、クラブに対する迷いは全くなかったことがわかる。替えたパターはいずれもスパイダーでフォルムは同じ。

画像: 左が現エースのスパイダー TOUR X、右が旧エースのスパイダー X。ヘッドもネック形状も同じ

左が現エースのスパイダー TOUR X、右が旧エースのスパイダー X。ヘッドもネック形状も同じ

テーラーメイドのツアー担当にパタースイッチの経緯を聞いてみると、「スパイダーTOUR Xを投入したのは9月の日本女子オープンからです。岩井プロはこのスパイダーXのシェイプを気に入って、昨年も使っていました。TOUR Xは前モデルよりも打感と操作性が向上していて、その点を評価したようです」

調べてみると、スパイダーTOURシリーズからヘッド中央部を空洞化、それにより各モデルの重心配置にメリハリがつき、寛容性と操作性が向上。さらに、フェース裏側にハイブラーエコーという振動吸収材を搭載して打感と打音も向上させている。こうしたアップデートがスイッチにつながった。

画像: 開幕戦から3勝目のミヤギテレビ杯ダンロップ女子まではカッパー色のスパイダーX(右)。日本女子オープンから写真左のTOUR X。スモールスラントネック、順回転を強める45度下向きのスコアライン" ピュアロール" も共通

開幕戦から3勝目のミヤギテレビ杯ダンロップ女子まではカッパー色のスパイダーX(右)。日本女子オープンから写真左のTOUR X。スモールスラントネック、順回転を強める45度下向きのスコアライン" ピュアロール" も共通

ちなみに9月までの3勝は、旧エースパターのスパイダーXで達成。新エースではシーズン終了直後のHitachi 3 ツアーズで、妹・千怜とのコンビで18ホール11アンダーの大爆発。明愛がMVPを獲得した。この新エースで来季も開幕を迎えるのか注目したい。

画像: EZONE GT 450ドライバー。レクシス カイザMは先端剛性を高めることによってボール初速を高めて飛距離を伸ばすシャフト。長さは45.75インチ、グリップエンドを少し余らせて持ち、鋭く振り抜くのが岩井明愛流

EZONE GT 450ドライバー。レクシス カイザMは先端剛性を高めることによってボール初速を高めて飛距離を伸ばすシャフト。長さは45.75インチ、グリップエンドを少し余らせて持ち、鋭く振り抜くのが岩井明愛流

パター以外のクラブは契約するヨネックス製。ドライバーはEZONE GT 450、シャフトもヨネックスのレクシス カイザM。ロフト9度のヘッドをネックで10.5度、フェースアングルを1度クローズに調整、1シーズン変更はなかった。唯一変えたのはソールの鉛。開幕戦はトウ寄りに小さな鉛を貼っていたが、シーズン中、ソール前方にフェース面と平行の貼り方に変えた。ここはスピン量を抑えて直進性を高める位置。シーズンの平均飛距離257.88ヤード(ツアー5位)、FWキープ率は61.63%(同63位)だった。

画像: EZONE CB511は4IからPW。シャフトはN.S.プロ950GH neo(S)。妹の千怜はヘッドが同じで、シャフトはカーボンのレクシス カイザ i

EZONE CB511は4IからPW。シャフトはN.S.プロ950GH neo(S)。妹の千怜はヘッドが同じで、シャフトはカーボンのレクシス カイザ i

アイアンは、ヨネックス2モデルのコンボセッティング。4IからPWまで鍛造キャビティのEZONE CB511、さらに別モデルで飛び系のEZONE FSの5Iと6Iをバッグに入れ、コースに応じてクラブを選んでいる。シャフトは、強弾道でスピンも増えるヨネックスのカーボンシャフト、レクシス カイザi。今シーズンのパーオン率は75.34%でツアー1位。

画像: 飛び系アイアンEZONE FSの5Iと6Iもバッグに入れ、コースに応じてクラブを選ぶ。この2本は強弾道でスピンも増えるヨネックスのカーボンシャフト、レクシス カイザ i。2023年シーズンのパーオン率は75.34%でツアー1位

飛び系アイアンEZONE FSの5Iと6Iもバッグに入れ、コースに応じてクラブを選ぶ。この2本は強弾道でスピンも増えるヨネックスのカーボンシャフト、レクシス カイザ i。2023年シーズンのパーオン率は75.34%でツアー1位

ウェッジは、50・54・58度のEZONE W 501で3本ともノーメッキのヘッド。モデルは変更していないが、スコアラインの摩耗により、シーズン中、何度か新調していた。シャフトはアイアンと同じN.S.プロ 950GH neo。

ボールはスリクソンZスターXV。岩井明愛3勝のほか、千怜2勝、山下美夢有5勝、青木瀬令奈1勝、小祝さくら1勝、菅沼菜々2勝、シーズントータル14勝の実績モデル。

画像: 開幕戦のダイキンオーキッドレディス(右)と最終戦リコーカップ(左)のセッティング。パター以外に変更なし

開幕戦のダイキンオーキッドレディス(右)と最終戦リコーカップ(左)のセッティング。パター以外に変更なし

パター以外はヨネックス
1W/EZONE GT 450(10.5度)・レクシスカイザ M(5S)
3W /EZONE GT フェアウェイウッド 3D(14.5度)・レクシスカイザ M(6S)
5W/EZONE GT フェウェイウッド#5(18度)・レクシスカイザ M(6S)
5I・6I/EZONE FS アイアン(21度・23度)・レクシスカイザ i(8S)
4I~PW/EZONE CB511 フォージドアイアン・N.S.プロ950GH neo(S)
AW・SW/EZONE W501 ウェッジ(50度・54度・58度)・N.S.プロ950GH neo(S)
PT/スパイダー TOUR トゥルーパス スモールスラント(3度)・スーパーストロークTR TOUR1.0
BALL/スリクソン Zスター XV
※スペックは編集部調べ ※試合ではCB511の4I、5Iを抜いてプレーすることが多い ※1Wはネック調整でロフト9度→10.5度 ※スペックやスタッツは2023シーズン終了時点

※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki、Shinji Osawa)

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