小祝さくらは、高校時代から食べることが大好きだった。高校時代(飛鳥未来高)から仲よしの友人、若林愛恵(まなえ)さんの証言によると、「お弁当を食べたあとに、学校の近くにあるローソンか駄菓子を売っているお店に行こうと誘われて、よく行って一緒に買って食べていました。お弁当のあとでも、駄菓子は小さいから大丈夫だって(笑)」
「さくらって、皆が見つけないような、個人でやっている小さな良いお店を見つけることが得意なんです。そこには本当に駄菓子がたくさんあって楽しかったですよ。あ、今と変わらずグミが好きでしたね」
夢は「お嫁さん」「主婦」と言っていたらしいが、「焼きそば屋をやりたいとも(笑)。何かあれば手伝うと言うと、『やるときは言うわ』って」
ちなみに勉強は? 「まあ、苦手な感じだけど……そういえば私のノートを丸写ししていまし(笑)。さくらと何かの読書感想文を一緒に書いていたんですけど、私が書いていたのが頭に入っちゃったのか、先生が見て『あれ、さっき同じ感じのあったな』って」
本人は、運動神経はないと言っていたけれど……。「得意なスポーツはゴルフだけじゃないですか。でも、球技大会とかは好きだったような……」と次々に暴露してくれる愛恵さんもまた、〝天然〟である。
愛恵さんは、昨年からゴルフを始めた。小祝さくらのカッコいいプレー姿に触発されたらしい。「さくらの試合をずっと見てきたので、ルールなんかもだいたいわかりますしね」。まず、何を買えばいいか相談した。するとLINEでアドバイスが来た。
「ゴルフショップに入ったら初心者にいろいろ買わせようとする可能性がありますよね。『これとこれを買えばいいんじゃない』と。さくらからのアドバイスを伝えると店員さんが『それで十分だと思います』と言うので、やっぱりさくらって、すごいプロなんだって改めて思いました」。そうして、実際にゴルフをしてみて、プロゴルファー・小祝さくらの実力をひしひしと感じた。
「技術的なアドバイスは、特にありませんよ。楽しく打ちな~みたいな感じで(笑)。でも、自分で7番アイアンを打っている動画を送ってくれたりしたんです。結局、私が見ても聞いても、わからないんですけどね。そうしたら『楽しく打てるクラブから打ちな~そもそも100切りが難しいんだから』って」
「ドライバーが楽しかったから打っていましたね。ほんと、さくらがあんなにきれいに真っすぐ飛ばせるのはすごいなあって思います。自分でゴルフをやってみて、どれだけさくらがすごいのかわかりました!」
天然に見えて、人のことはしっかり見ている。押し付けず、でもさりげなくフォローできる。小祝さくらは、今も昔も自然体なのだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)