2024年1月28日~2月4日にかけて『みんゴル』で実施したアンケート「みんなの『アイアン』大調査」の結果を集計したので、紹介していこう。
画像: 中空構造でメーカーのアイアンセットは6番からのタイトリスト『T350』。このような構造、および販売戦略が今後、増えていくと予想(撮影/野村知也)

中空構造でメーカーのアイアンセットは6番からのタイトリスト『T350』。このような構造、および販売戦略が今後、増えていくと予想(撮影/野村知也)

中空構造のシェアは拡大中

昨日、公開した記事である「ドライバーの悩み」アンケートと募集期間は同様に1週間だったが、認知度向上か、はたまた読者に「アイアン好き」が多いのか、理由はわからないが、今回は前回の倍以上の3000人近い回答がありました。この場で感謝申し上げるとともに、集計結果を見ていきたいと思います。

まず、自身のアイアンの製法を聞いたこの質問から。「ヘッドは鍛造? 鋳造? それとも中空構造?」

鍛造●60%
中空構造●15%
不明●14%
鋳造●10%

かつてのアイアンは打感が良く、ロフト角やライ角を調整しやすい「鍛造」と、複雑なヘッド形状が精製可能だった「鋳造」の大きく分けて2種類の製法があった。しかし、技術進歩により、アイアンにもウッドのようにコンポジット製法の「中空構造」が可能になり、その結果、重心設計の自由度が生まれ、機能性に富んだアイアンが作られるようになった。今回のアンケートでは、思った以上に「鍛造」の根強い人気が判明したとともに、中空アイアンが鋳造アイアンよりも世に浸透していることがわかった。

画像: アイアンは鋳造製法が主流だったピン。しかし『BLUEPRINT』シリーズでは軟鉄鍛造にこだわった(撮影/野村知也)

アイアンは鋳造製法が主流だったピン。しかし『BLUEPRINT』シリーズでは軟鉄鍛造にこだわった(撮影/野村知也)

続いて、おそらく読者が一番興味を持っているであろう質問。「アイアンの番手は何番から入れてる?」だ。

5番から●47%
6番から●26%
4番から●14%
3番から●7%
7番から●5%
その他●1%
※2024年1月回答

5番から●49%
4番から●20%
6番から●16%
3番から●10%
7番から●4%
その他●1%
※2018年4月回答

結果としては、5番アイアンから入っているという回答が約半分を占めた。そして、6番、4番、3番、7番からの順になっている。2018年4月に同様のアンケートを実施した際は、同じく5番アイアンから入っているという回答者が約半数いたが、そのあとは4番、6番、3番、7番からとなっており、バッグには6番アイアンからというゴルファーが6年のうちに1.5倍ほど増えている。この要因としては、「アイアンは6IからPWの5本セット販売」というメーカーが増え、また、アイアンが6Iや7Iからという非力な女子プロを真似ているからかもしれない。なお、女子プロのロングアイアンの使用率が減った理由は、ボールが上がりやすいユーティリティのほうが降下角(大きいほど止まりやすい)は大きくできるので、グリーンに止めやすく、スコアメイクしやすいからだ。

次に、「アイアンのシャフトは?」だが、

メーカー純正スチールシャフト●56%
リシャフトスチールシャフト●25%
メーカー純正カーボンシャフト●13%
リシャフトカーボンシャフト●6%

カーボンシャフトの進化は著しいが、やはりかつてのイメージからかスチールシャフトはまだまだ人気で、純正シャフトとリシャフトを合わせるとスチールのシェアが約8割に達している。

画像: アイアンのシャフトといえばいまは『NSプロ』シリーズが主流(写真上)。グラファイトデザインなどのカーボンシャフトメーカーは同社の『ラウネ』やフジクラ『MCI』のようにアイアン用カーボンシャフトの開発に余念がない(撮影/野村知也)

アイアンのシャフトといえばいまは『NSプロ』シリーズが主流(写真上)。グラファイトデザインなどのカーボンシャフトメーカーは同社の『ラウネ』やフジクラ『MCI』のようにアイアン用カーボンシャフトの開発に余念がない(撮影/野村知也)

購入の状態を聞いた「新品で買った? それとも中古?」では、新品が約6割という結果となった。

新品●61%
中古●39%
※2024年1月回答

新品●66%
中古●34%
※2018年4月回答

これも18年の結果と比べてみると、新品と中古の割合が5ポイント縮まっている。これは景気の影響だと考えられる。

アイアンの基準となる「7番アイアンの飛距離」を聞くと、やはり150Y近辺のゴルファーが多く141~150Yが一番多く35%、151~160Yがその次に多い27%となっている。

141~150ヤード●35%
151~160ヤード●27%
131~140ヤード●18%
161~170ヤード●10%
121~130ヤード●5%
171ヤード以上●2%
111~120ヤード●2%
110ヤード以下●1%
※2024年1月回答

150ヤード●39%
160ヤード●22%
140ヤード●22%
130ヤード●7%
170ヤード以上●5%
120ヤード●2%
110ヤード以下●2%
※2018年4月回答

選択回答が同じでないため、厳密な比較はできないが、総じて7番アイアンの飛距離は6年前に比べれば微増という結果になっている。この要因は飛び系アイアンの浸透と、若年層の増加が挙げられるのではないか。

そして最後の質問。「アイアンのメーカーは?」だが、国産ブランドが約6割という結果になった。

国産●61%
海外ブランド●39%

画像: 国産であるプロギアもアイアンの評価が高いメーカーだ(撮影/有原裕晶)

国産であるプロギアもアイアンの評価が高いメーカーだ(撮影/有原裕晶)

これは第1問目でわかった鍛造人気が高いことと相関関係があるのだろう。大手メーカーでいえば、ミズノやダンロップなど国内メーカーの鍛造アイアンは評価が高く、また三浦技研や遠藤製作所のようなカスタムクラブの人気も大いに貢献していると思う。

アイアンセッティングにお悩みの読者は是非、下記の記事も参考にしてほしい。

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