主催のジェネシス招待をインフルエンザで途中棄権して以来、公の場に姿を見せていないタイガーだが、マスターズ開幕2週間前にオーガスタナショナルで目撃された。スポーツ・イラストレイテッドの記者によると、彼はオーガスタナショナル会長のフレッド・リドレー氏と良き相棒ジャスティン・トーマスとプライベートなラウンドを楽しんだという。
もちろん、それは11日開幕のマスターズに向けた練習ラウンドの意味合いが強い。つまり、タイガーがアップダウンのあるオーガスタを歩いてラウンドできる健康状態にあるという朗報だ。
毎年コースに改造が加えられているが、今年は2番パー5のティーボックスが10ヤード後方に下げられ、オーガスタ最長の585ヤードに生まれ変わった。昨年は平均スコア4.637で最もやさしいホールだったが、今年はどうなるか?当然タイガーもチェックしたはずだ。
昨年のマスターズはPGAツアーイベントに出場した2つのトーナメントのうちの1つ。だが足底筋膜炎の痛みを訴え途中棄権し、直後に手術を受けている。
19年は奇跡の復活を果たし5度目のグリーンジャケットに袖を通したが、連覇がかかった翌年はコロナのため11月に延期され、その大会では38位タイ。22年は47位に終わっている。
上位争いできなかったとしても、タイガーが出るか出ないかで大会の盛り上がり方は大きく違う。今季はアマチュアでジ・アメリカン・エキスプレスを制覇したニック・ダンラップや直近のテキサスチルドレンズ・ヒューストンオープンで勝ったドイツのシュテファン・イェーガー含め5人の初優勝者が誕生しており、タイガーに憧れた世代である彼らも夢舞台での遭遇を楽しみにしているはず。日本からは21年のチャンピオン・松山英樹と特別招待で久常涼が出場する。2人の活躍にも期待したい。
※週刊ゴルフダイジェスト 2024年4月23日号「バック9」より