マスターズで2勝目を挙げたスコッティ・シェフラー。足が動き、一見再現性が低いスウィングに見えるが、過去の名選手の例をたどってみる。
画像: シェフラーの両足はインパクトからフィニッシュにかけて左足は指が浮きめくれながら、左へ移動するし、右足は背面へ下がりながら左足へと寄っていく。この動きはいい動き?

シェフラーの両足はインパクトからフィニッシュにかけて左足は指が浮きめくれながら、左へ移動するし、右足は背面へ下がりながら左足へと寄っていく。この動きはいい動き?

シェフラーの両足はインパクトからフィニッシュにかけて左足は指が浮きめくれながら、左へ移動するし、右足は背面へ下がりながら左足へと寄っていく。こんな複雑な動きをするのだからスウィングの再現性が低いのでは? とデビュー当時から言われてきた。

しかしショットに関するスタッツは高く、今季のショット関連のスコア貢献度は、1位を含め軒並みベスト5以内。

つまりシェフラーの"変則"ともいえる両足の動きは彼にとってベストだし、結果的に再現性が高いといえるのである。スウィングアナリストの永井延宏氏は次のように分析する。

「ヘッドが走りすぎると多くはフックします。それを抑制するために右足を後ろへ逃がし、左足は重心をかかとに置いて回転させているのでは。しかし背中側へクラブを引っ張る力は必要、これが飛距離を生むわけで、"引っ張りながら逃がす"というのがシェフラーの真骨頂。引っ張る力は世界一と思います。球筋はわずかに左へ出て目標方向へ戻る正確なフェードで、高身長なことからアップライトに振りやすく、フェード打ちに有利に作用しています」

これまでも右足を後方に逃がし、左足へと寄せる名選手は多くいた。

その昔、ジャック・ニクラスらビッグスリーの向こうを張って「ビッグワン」と謳うたわれたビリー・キャスパー(全米オープン2勝、マスターズ1勝)、賞金王2度のラリー・ワドキンス(全米プロ1勝)、世界ランク1位を331週保持したグレッグ・ノーマン(全英オープン1勝)、日本ではお馴染み岡本綾子らだ。

「それぞれ選手によって事情は違うのでしょうが、スウィングの大基本である体の回転、体重移動をスムーズにする潤滑油の役目を果たすスキルにはなっているのだと思います」(前出・永井氏)

読者諸氏も試してみる?

※週刊ゴルフダイジェスト2024年5月7&14日合併号「バック9」より

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