ロケットモーゲージクラシックで10位タイだったクラントンは、翌週のジョンディアクラシックで堂々の2位タイ。アマチュアが2試合連続でベスト10に入ったのは、58年のビリー・ジョー・パットン以来66年ぶりとなる。
しかし本人は、「そんな記録があるなんて全然知らなかったです。でも、歴史を作れたということですよね? 最高です。(今季はツアーに)あと2、3試合出られるので、そのうち1つ勝てるといいですね」と若者らしい感想を口にした。
勝てはしなかったが、2位に入ったことで「ここ(プロの世界)で自分も戦えることを改めて実感した」のだとか。初優勝者9人輩出した今シーズンのツアーでは、1月に当時アマチュアだった20歳のニック・ダンラップがシグネチャーイベント(ジ・アメリカン・エキスプレス)で勝利し、プロ転向を果たした。
目指すべき道をダンラップが示したことで、クラントンも「自分に高い期待を寄せている」と言う。その期待に準優勝という結果で応え、「最終日にやったことは本当に良かった」とノーボギーの8アンダー「63」に達成感をにじませた。
恵まれた環境で育ったプレーヤーは多いが、クラントンは「プラスチック製のクラブや人工グリーンで育ちました。今でもゴルフ場に行くのに1時間半から2時間かかります。どんな方法でも上手くなるのがゴルフの素晴らしいところです」。
次週スコットランドオープンの裏で開催されるISCO選手権で、クラントンは3試合連続トップ10入りを目指した(結果は37位タイ)。
同じく2位タイに入ったマイケル・ソービヨンセンも、ツアーが昨年から採用した大学ランキング1位の資格でプロとしてのキャリアをスタートさせたばかり。
日本プロで優勝した杉浦悠太もプロ1年目の22歳。世界中で若者が躍動している。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月30日号「バック9」より