夏場の重いグリーンでは思ったより転がらないなんてことが起こりがち。しかし強く打とうとすると、ミスにつながる危険も。自分の距離感を失わず、思った通りの距離を転がすためには「順回転」パットがオススメだと青山裕美プロ。シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

順回転なら重いグリーンでも球足が伸びる

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は飛距離が出るほうではないので、グリーン周りでスコアを作るタイプなんです。なので、パットもけっこう得意なのですが、重いグリーンがちょっと苦手。どうしてもしっかり打ちきれずにショートしちゃうんですよね。特に上りとかだと、分かっていても打てない。週刊ゴルフダイジェスト8/6号に「パットの”順回転”を身につけよう!」という記事がありました。順回転のパットができるようになると球足が伸びるそうなので、今の僕にはピッタリの記事! さっそく試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/8/6号で特集されていた、順回転のパットをするコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/8/6号で特集されていた、順回転のパットをするコツを実践!

この記事で解説をしてくれている青山裕美プロによると、夏場は芝の保護のためにグリーンを短く刈り込むことができないので、どうしても重くなりがちだそうです。重いんだったら、単純に”強く打てばいいじゃん”って思いますが、実は”強く打つ”ということにはデメリットもあるそうなんです。アマチュアの場合インパクトで強くパチンと打とうとすると、体が突っ込んでしまい、左に引っ掛けるミスが出ます。パンチが入るとフェース面が安定せず、ダウンブロー気味にインパクトしてしまうためにボールが跳ね、逆に思ったほど転がらないということにもあるそうです。また、何でもかんでも強く打っていると、自分のいつもの”タッチ”が損なわれてしまったりもします。

画像: 強く打とうとすると、体が突っ込んでしまったり、ダウンブローに打ちすぎてしまったりする

強く打とうとすると、体が突っ込んでしまったり、ダウンブローに打ちすぎてしまったりする

では自分の距離感を失わないように、強く打つことなく、思った通りの距離に転がるパットを打つためにはどうすればいいのでしょうか? そこで青山プロがおススメするのが「順回転」のかかる打ち方ということなんです。これができれば重いグリーンでも球足が伸びる球が打てるんですね。青山プロによると、ボールの転がりはインパクトの瞬間にある程度決まるということです。パターのロフト角の影響で、わずかに空中をキャリーして後に地面に着弾してから順回転がかかるのですが、前に向かってきれいにキャリーするとスムーズに着弾し、その後、スーッと球足が伸びる順回転につながります。そうすると、カップに向かってあとひと伸びするボールが打て、手前で止まってしまうということがなくなるんですね。

順回転の球が打てることのメリットは3つあるそうです。
1.カップ際でよれない
2.上りでショートしにくい
3.ラインを薄く読める
これだけのメリットがあるのなら、ぜひ順回転パットを身につけたいですよね。

順回転で打つコツは?

順回転パットの打ち方のポイントは「ボールの赤道からやや上め」を「アッパー軌道でこすり上げる」ことらしいです。

画像: ボールの赤道のやや上めをアッパー軌道でこすり上げるように打つ。ダウンブローに打ってはいけない

ボールの赤道のやや上めをアッパー軌道でこすり上げるように打つ。ダウンブローに打ってはいけない

そのためにはアドレスでボール位置を通常よりやや左に置き、スタンスは右6:左4で右足に多めに体重をかけ、シャフトが垂直になるようにします。

打ち方はテークバックをゆっくり引いたら、ダウンスウィングは右のわき腹を絞るようなイメージで、テークバックと同じくらいのスピード感で徐々に右わき腹に力を入れていきます。右わき腹が「逆くの字」になるようなイメージです。こうすることで右肩が下がるのでヘッドはフォローで上がり、自然とアッパー軌道になるわけです。その時、左手首を折らないように固定しフェースでこすり上げ、上に向けて高く、長いフォローを出すようにすると良いそうです。

画像: (左)ボールを少し左に置き、右足体重で構える。シャフトは垂直。(右)右わき腹が「逆くの字」になるようにして、ヘッドをフォローで上に高く上げていく

(左)ボールを少し左に置き、右足体重で構える。シャフトは垂直。(右)右わき腹が「逆くの字」になるようにして、ヘッドをフォローで上に高く上げていく

実際にやってみると……

さっそくやってみました。アドレスに関しては特に違和感なくできるのですが、右わき腹を「逆くの字」にするというのが、いままでやったことのない動きなので少し戸惑いました。右わき腹に力を入れるようにして、何度か素振りをすると、だんだん動きに慣れてきました。左手首を固定して高く、長いフォローを出すという動きもやってみるとよくわかります。たしかに右わき腹が「逆くの字」になると、右肩が下がりアッパーブローでこすり上げるという動きになりますね。ただ、ちょっと難しいな~と思ったのは「赤道のやや上め」を打つということ。アッパー軌道で赤道の上を打つと思うと、なんだか空振りしそうな感じがしちゃうんですよ。実際に打ってみると、アッパー軌道になれば赤道の上めに当たりやすくはなるんですが、やっぱり最初はちょっと怖い。これはちょっと練習して慣れていくことが大事かもしれませんね。

アッパー軌道で赤道の少し上あたりを打てるようになってくると、たしかに転がりは少し良くなる感じがします。ボールがグリーン面にピターッと張り付いて転がっていくような感じ。これなら最後にひと伸びしてくれそうな感じがしますね。

画像: 左手首は折らないように固定して、フェースをでこすり上げるように打つ

左手首は折らないように固定して、フェースをでこすり上げるように打つ

順回転が身に付く「ノーテークバック打ち」ドリル

この記事では4つほど青山プロが「順回転パット」が身につくドリルを紹介してくれているのですが、その中から「ノーテークバック打ち」というのをやってみました。これはテークバックをとらずに、ヘッドをアドレスの位置からフォローだけでボールを転がすというもの。このドリルでボールをフェースでこすり上げ、順回転をかける感覚が身につくそうです。

やってみましたが、たしかにこのドリルだとボールをこすり上げて順回転をかけるという感覚がわかりやすい。テークバックをしてしまうと、インパクトが不安定になりがちですが、これなら赤道のやや上を打つ感覚もわかりやすい。家のパターマットでも簡単にできるので、これはぜひ一度やってみてほしいですね。

画像: テークバックを取らずにアドレスの位置からフォローだけでボールを転がすと、フェースでこすり上げて順回転をかける感覚がわかりやすい

テークバックを取らずにアドレスの位置からフォローだけでボールを転がすと、フェースでこすり上げて順回転をかける感覚がわかりやすい

順回転パットは重いグリーンのためだけでなく、他にもメリットがたくさんあるので、ぜひマスターしたほうがいいと思いました。記事の中には他にもドリルが紹介されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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