巷には様々なドリルや教えがあるが、その技術を完璧に身に付けることは難しい。そして秀憲も過去の経験から、自分で工夫して創る意識を持っていないと物にならないと感じている。秀憲のゴルフ人生を紐解くと工夫無くして現在の秀憲は存在していない。基本がないことが基本であり、十人十色の型があるという考え方は経験から導き出された答えだった……。

ゴルフ上達の考え方は自分の生き様から導かれた

「自分の中でこれ以上、ゴルフだけで解決することは難しい」と思った時、視点を変えることにした。それはゴルフ以外のことに目を向けて試行錯誤することだった。最初に取り組んだのは肉体面で自分が今置かれている状態を知ることから始めた。そして本来あるべき状態とのギャップを認識したうえで、矛盾している箇所や癖を矯正した。

体が硬直せざるを得ない状態で常日頃から生活やゴルフをしていたと分析し、その結果イップスの引き金を引いてしまったと考えて基本的な動作から着手した。その結果、体の強張りが解けて楽にゴルフの一連の動作がこなせるようにまで回復した。

だからこそイップスをきっかけに試行錯誤の幅を広げ、取り組む大切さをより身に沁みて感じており「練習で試す打ち方でも極端なことをとりあえず試して、結果を知ることが大切だと思います」と話してくれた。

そして同時に試していることを直ぐに投げ出すのではなく、「時間をある程度設けて気長に向き合うことも大切」だと秀憲は強調している。

ひとつひとつ習得するつもりで取り組む姿勢を貫くことで本当に自分に合うかどうかの判断基準になるわけで、元々の技術からアップデートするには自分の動きの癖に合わせてチューニングするにはそれなりの時間がかかって当然なわけだ。秀憲だって幼少期のゴルフ特訓は莫大な球数を打ち込んでいる中で試行錯誤を行い、取捨選択をしていた。つまり何万回と反復を繰り返してようやく見極められることを、体で経験したからこそ強調しているのだ。

「簡単に上手くなろうとせずにコツコツと積み重ねていってほしいですね」とそのプロセスさえも、楽しみを持ちながら磨いてほしいと秀憲は言う。

時間をかけて取り組み失敗と成功を積み重ねた先に自分だけのゴルフの型が見えてくる

秀憲がモットーとしている自己構築という考えは、これまで自分自身が味わった楽しさや苦しみといった人生そのものが詰まった経験から導き出した揺るぎない核となっている。唯一無二のオリジナルの型を創り上げるには、ゴルフとゴルフを超えたジャンルからミックスしていた。そしてここから学ぶべきことは”すべてがゴルフに繋がるかもしれない”という好奇心を持ち続けること。ゴルフに関わる様々なことにワクワクする気持ちを失わずに取り組むのが一番の近道なのかもしれない。

叔父や歴代塾生と同じ特訓によって刻まれたDNAと自分の生き様を掛け合わせたことで、秀憲が思うゴルフ上達における最適解に辿り着いていた。

【プロフィール】
伊澤秀憲(いざわひでのり)/1991年6月生まれ。神奈川県出身。叔父伊澤利光の父であり、祖父の利夫氏に2歳からゴルフの英才教育をうけながら、ジュニア時代は同世代の松山英樹、石川遼らとしのぎを削ってきた。YOUTUBEチャンネル「アンダーパーゴルフ倶楽部」にてショートゲームを中心とした動画を配信中!

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