巷には様々なドリルや教えがあるが、その技術を完璧に身に付けることは難しい。そして秀憲も過去の経験から、自分で工夫して創る意識を持っていないと物にならないと感じている。秀憲のゴルフ人生を紐解くと工夫無くして現在の秀憲は存在していない。基本がないことが基本であり、十人十色の型があるという考え方は経験から導き出された答えだった……。

幅広く試して自分で創り上げていくことが大切

「どんなに素晴らしいレッスンを受けても、自分で創っていくことで上達に繋がるんだなと思いました」

それはこれまでの数多の経験を紐解き、秀憲が肌感覚で素直に感じたことだった。

「その指導者が伝えてくれた技術を100%身に付けようとしても、最大で20%程しか習得出来ないことが多い」と言う。そして「残りの80%をどう埋めるのかと言ったら、自分で考えながら噛み合う方法を探している物にするんです」と話す。

秀憲がゴルフの上達において一番大切にしていることは自分で創り上げるという考え方で、“自己構築“という言葉にすべてを込めて日々のレッスンで伝えている。

今まで自分自身が教えを受けてきた経験や、現在の指導にあたって感じた生徒の変化を見てきた結果、少しずつ進化している人に共通していることは自己構築が出来ていた。

”自己構築”というフレーズが秀憲の指導で鍵になっている

秀憲にとって当たり前に出来ていた試行錯誤を繰り返し新しい技術と巡り合い、自分が成長していく過程を何度も経験している。祖父の元で朝から晩まで欠かさずに行われた特訓の日々の中でも、好奇心に逆らうことなくバリエーション豊かに色んな打ち方を試した。

時に祖父から言われた方法に従わずに雷を落とされたこともあったが、「気にせずに自分がやりたいようにやっていましたよ(笑)」と当時を振り返った。莫大な球数を打っていたぶん、試行錯誤する量も多くなり、競技に出れば同世代の選手よりも遥か上のレベルのゴルフで圧倒していた。

単純な練習量の中に凝らしていた工夫で秀憲のゴルフの基礎は創られていったからこそ大切にしている考えだ。

順風満帆に行くと思われていた競技人生の最中、試合中に起こった異変によって秀憲のゴルフの型がすべてなくなることだってあった。イップスに襲われ現在に至るまで長い戦いを強いられることになった。ショットからアプローチ、そしてパターといったゴルフにおけるすべてのことが今まで通りに出来なくなった。そんな答えが見つからない長く険しい日々を送る中でも、その時の自分自身で出来る最大限の試行錯誤を続けた。

今まで使っていた通常のパターではなく中尺に変更し感覚がいい方向に変わった。さらに長くすることでより動きがシンプルになり、オートマチックに打てる感覚がハマり、今では長尺がベストパートナーとなった。秀憲のゴルフ人生において試していない瞬間は無く、さらにその試行錯誤の幅広さが相まって秀憲のゴルフ上達へのエッセンスとなっていった。

そのきっかけとなった経験はイップスとの闘いの日々で磨かれていた。中学の始め頃から高校を卒業する頃まで、ゴルフの練習だけで解決しようと励んでいた。今までの自分を創り上げてきた圧倒的な練習量と、試行錯誤のパターンを組み合わせてきたが一向に兆しになるものがないまま暗中模索をしていた。

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