「パッティングでビギナーに多いミスはカップに対して構えてしまい、結果として右を向くことが多く、右に打ち出してしまうことです」とは、ルーキーの菅楓華らを指導する平田智コーチ。早速、“正しく”“簡単に”できるアライメントの合わせ方を教えてもらった。

教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

画像: 平田智パッティング専門コーチ

平田智パッティング専門コーチ

エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年ステップ・アップ・ツアーを制したアマチュアの都玲華を教える。

エンジョイゴルフ福岡ではパッティングレッスンのスタートは、2メートルのストレートラインでデータを取らせていただきます。その際に打ち出し方向が安定しないケースは、やはりセットアップが毎回ズレたり同じセットアップが取れてない場合がほとんどです。

ショットと同じようにパターも右を向く人がとても多く、これまでのデータから分析してみると特にビギナーの場合は7割〜8割の人が右を向いて構える傾向があります(画像A)。

画像: 画像A ターゲットに対してスタンスや体の向きを合わせると右を向いていることになる

画像A ターゲットに対してスタンスや体の向きを合わせると右を向いていることになる

アライメントが右を向いてしまうとやはりフェース向きも右を向きやすく、例えばセットアップ時にフェースが2度右を向いた状態でターゲットに打ち出すためには、ダウンスウィングでフェースを2度閉じながら打たないといけません。プロのように練習量があるなら再現性も高まりますが、ビギナーの場合はフェースの開閉操作は方向性が安定しない大きな原因になります。

実際のスタジオのレッスンでも、アライメントが安定しない場合はPuttView(傾斜のある人工芝のグリーンにプロジェクターでラインを映し出すシステム)を使用してセットアップラインを足元に表示させるだけでカップインの確率は大幅に上がる結果が出ています。

そういった事例からも、打ち出したい方向にきちんとアライメントを取る必要があります。ストレートラインでもフェースやスタンス、体の向きが安定しないとなると、ターゲットがカップから離れるフックラインやスライスラインなどでは更に大きくアライメントがズレやすくなります。

ターゲットに対してアライメントを取ることが難しい大きな要因の一つに、ゴルフはターゲットスポーツでありながらターゲットに対して横向きかつボールと体が離れた位置で構えるという特徴が影響しています。

そこで今回は打ち出したい方向にきちんとセットアップするためのアライメントの取り方を順番にご紹介します。

画像: 足を揃えて閉じた状態でフェースをターゲットと垂直に合わせてから両足を真横に広げてスタンスを取る

足を揃えて閉じた状態でフェースをターゲットと垂直に合わせてから両足を真横に広げてスタンスを取る

(1)打ち出し方向を決める
ボールの後ろに立ち、打ち出す方向を決めます。線を合わせる人はここでターゲットに合わせますが、合わせない人はスパット(飛球線上の目印)をボールの近い位置に見つけるとターゲットに対してフェースの向きは安定します。

(2)フェース向きを合わせる
ボールの線、又はスパットに対してフェース面を垂直に合わせる。
※この時に必ず足を閉じた状態で合わせること

(3) スタンスを合わせる
フェース向きを合わせた後につま先の向きをターゲットラインと平行にして、そこから足を左右に広げる。

その後はひざ、腰、胸、肩のように下から順番に平行を意識してセットアップします。足を広げた状態でセットアップに入ろうとするとスタンス幅がある分だけ向きのズレに気づきにくいこともお忘れなく。

そのズレをできるだけ減らすためにも足は閉じた状態で先にフェース面を合わせ、つま先の向きをターゲットラインと平行にした後に足を真横に広げるという手順を踏んでください。

まずはアライメントスティックを置いたり、線が入っているマットの上で上記の順番を意識して反復することで正しいアライメントが作れるようになりますので、お試しください。

文・写真/平田智(パッティング専門コーチ)

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