解説/小野寺誠プロ
1970年生まれ。真夏の暑さも真冬の寒さも、雨や強風もものともせず、年間250ラウンド以上コースに出る「現場主義」の指導力に定評がある。
強く打つのではなく振り幅を大きくする
夏のゴルフでスコアを崩す要因のひとつが重いグリーンだ。
「真夏の暑い時期は、芝の管理上グリーンを短く刈れないので、どうしてもグリーンが重く、遅くなりがちです。重いグリーンでショートが続くと、無理に届かせようと強くヒットしてしまい、タッチのフィーリングを失いやすいので注意が必要です。強くヒットするのではなく、振り幅を大きくして『長い距離を打つ』イメージで対処することが基本ですが、重いグリーンでも転がりを確保しやすい打ち方があるので、知っておいて損はありません」
少しロフトをつけてインパクトし、ボールを「キャリー(スキッド)させる」こと。パターでも、インパクト後は少しボールが浮いて、その後着地して順回転になるが、このキャリー区間が普段よりも長くなるように打つことで、重いグリーンでも転がりが悪くなりにくい。
ドリル①「左手素振り」でイメージを作ろう
夏のグリーンは時間とともにスピードが変わる
早朝/芝の上に朝露が残る時間は超重い
早朝スループレー時の前半など、グリーンを刈る前の状態は朝露が残っていて超重い。無理に届かせようとせず、練習と割り切ることも大事だ。
午前/刈った直後から乾くにつれて速くなる
芝刈り後の午前中しばらくの間は、暑さでグリーンが乾いていき、スピードが速くなる場合が多いが、真夏はそこまで速くはなりにくい。
午後/芝が伸びていく分、スピードダウン
真夏は芝の成長が速いのでみるみるうちに伸びていき、時間の経過とともにグリーンは遅くなる。夕方と朝では大きな差が出る場合も多い。
TEXT/鈴木康介
PHOTO/姉﨑正
THANKS/芳賀CC
※2024年8月20日・27日合併号「真夏のゴルフ攻略法」より一部抜粋