教えてくれた人/有田玲子医師
医学博士。日本眼科学会認定眼科専門医。埼玉県さいたま市の「伊藤医院」副院長。慶應義塾大医学部眼科非常勤講師。ドライアイの臨床研究分野では世界屈指の専門医。YouTubeで正しいアイケア方法をわかりやすく発信中
ラウンド帰りにぐったりは“目の日焼け”が原因!?
目が日焼けすると脳も日焼けする
炎天下でのラウンド後に、強い疲労感が残ったり、倦怠感(けんたいかん)を覚えたことがある人もいるだろう。目の日焼けがその原因になっている可能性があると指摘するのは眼科医の有田玲子医師。
「目の網膜は脳の一部で、視神経は脳の神経とつながっています。つまり、目の日焼けは脳が日焼けするのと同じで、目が紫外線を浴びると脳もダメージを受け、体内に大量の活性酸素を発生させます。過剰な活性酸素は細胞の機能低下を引き起こし、脳は全ての細胞をつかさどる自律神経の中枢であるため、身体的な疲れはもちろん、精神的な疲労感をも引き起こすんです」(有田医師)
色や症状にすぐ表れる肌の日焼けとは違い、目の日焼けは「ダメージを受けているかどうか」を判断するのがかなり難しい。対策を怠ると、さまざまな目の疾患にもつながる可能性があり、後々困ることにも。そうなる前に、正しい対策をして、これからの季節を乗り切ろう!
目が日焼けするとこんなリスクも!
目の疾患リスク増!白内障による視力低下
白内障を中心に加齢黄斑変性症、ドライアイ、結膜炎、翼状片、角膜炎の6つの疾患のリスクが増加。なかには視力の低下や失明に至る場合も。肌ばかりではなく目の日焼け対策も徹底しよう。
肌のメラニンが増加し、肌が黒く変色
目が日焼けすると肌のメラニンが増加するという実験結果も報告されている。日焼け止めを塗って肌の対策が万全だと思っていても、目の日焼け対策を怠ると肌の日焼けやシミの原因になりかねない。
プロゴルファーがお手本です!
ポイント① UVカット率は100%に近いもの
「大前提として、UVカット加工をしてあるレンズでなければ、目から入る紫外線をブロックできません」(有田医師)。UVカット率の指標が100%に近いのが理想。ゴルフ用として販売されているほとんどのサングラスはUVカット率が高い。
ポイント② レンズの色は薄いものが◎
レンズの色が濃いとまぶしさが軽減されるが、瞳孔が開いてしまうため多くの紫外線が網膜を通して脳に届いてしまう。薄い色のレンズのほうが多少まぶしく感じても瞳孔が閉まるため、目の奥に入っていく紫外線の量が減少する。
ポイント③ レンズは大きいほど効果大
太陽からの直射日光だけではなく、地面からの照り返しなど、紫外線はあらゆる方向から目に入ってくる。そうした全方向からの紫外線から目を守るためには、レンズはなるべく大きくて、目の周囲を覆うことができるものが、より効果がある。
暑さ対策の定番・氷のうが目の日焼け対策にも大活躍!
「わずか1~2分でも紫外線を浴びると、目や脳にはダメージになります」(有田医師)。とはいえラウンド中、ラインを読むときなど、サングラスを外すこともあるだろう。そんな場合はカートに戻ったら、すぐに氷のうなどで目を冷やすこと。こまめに目を冷やすことで紫外線によって受けたダメージや炎症を抑える効果があるという。
睡眠前はひんやりアイマスク目の炎症が抑えられる
ラウンド後に限らず、睡眠前に目を冷やすことで紫外線による目の日焼けダメージを抑えられ、安眠や熟睡にもつながるので普段から試してみよう
【小林製薬】
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PHOTO/ Akira Kato、Hidetaka Yamada、Hirohiko Mochizuki、PIXTA
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※紫外線の仕組みやアフターケア、居酒屋でできる紫外線対策はまだまだ続く…続きは週刊ゴルフダイジェスト7月2日号、Myゴルフダイジェストにて掲載中!