中井学プロ
「クラブに振られる感覚。これがすごく大切なんですよね」
YouTube「中井学ゴルフチャンネル」などでもおなじみのプロ。アマチュアが苦手とするスウィングや技術などの解決策を日夜研究。1972年生まれの51歳。
合田洋プロ
「アマチュアの9割はグッドフィニッシュが取れないんです」
都内で「Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック」を主宰。老若男女問わず数多くのアマチュアをレッスン。 94年の日本プロに優勝した1964年生まれの59歳。
「ボールに当てたい」という気持ちが振り抜きフィニッシュの邪魔をする
アマチュアが“振り抜きフィニッシュ”を取れない理由について、中井プロはこう語る。
『ボールに当てたい』という気持ちは、自分が想像している以上に強いもの。だから、どうしても下半身の動きを止めて、手や腕といった上体の力で、ボールに当てにいこうとしてしまう。下半身の動きが止まってしまうと、腕とクラブの通るスペースがなくなって、クラブをスムーズにリリースする動きができなくなってしまいます。この“詰まる”動きが、クラブを気持ちよく振り抜けない一番の原因なんです。
画像①のザンダーの“下半身使い”を見てください。インパクトの手前から、ここまで腰がフルターンして、左足のかかとの外側に荷重している。腰が目標方向を向くほど回ることで、インパクトからフォローで前傾姿勢を保ったまま、腕とクラブの通り道ができる。だから、スムーズにクラブがリリースされ、ヘッドが前に出ていく。結果、“振り抜きフィニッシュ”になるというわけです」
グッドフィニッシュにつながる腰のターン
「“振り抜きフィニッシュ”に大切な腰のフルターンは“左ひざのエクステンション”から生まれます。つまり、ダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて左ひざを伸ばす動き。これによって、前傾姿勢を保ったまま、骨盤が回転していくのです。よく『スウィング中、ひざの高さを変えない』というレッスン用語を聞きますが、決して曲げた状態のひざの高さをキープすることではなく、左ひざを伸ばすことによって、自然にひざの高さがキープされるということなんです」
「切り返しから、手や腕といった上体の力でクラブを動かそうとするのではなく、腰のフルターンのような下半身の動き主体で考えることが大事。ボールに当てようとして、腕の筋力を使って、クラブに何か動きを加えようするから、うまく振り抜けない。基本的に、腕の力はスウィング中、クラブを“ホールドしているだけ”といった感覚です。ましてや、腕の力でフィニッシュの形を作ろう、はありえないのです」(中井)
気持ちよく振り抜けないアマチュア3大要因をチェック!
1:当てにいきたくてアーリーリリース
2:腰が止まって左ひじが抜ける
3:腕の力でフェースを返そうとする
基本的に、腕の力でクラブを動かそうとすることと、腰が止まることで、このようなNGの動きになる。腰が回って、体の回転とともにクラブがリリースされる動きが肝心だ。
「左足を伸ばす動きが大切。前傾姿勢を保ったまま腰が回りますから」
ダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて、左ひざを伸ばすことで、前傾姿勢を保ったまま腰のターンが起きる。ひざを曲げたままの意識だと、腰が止まって、体が伸び上がってしまい、前傾角が保てない。
“テンポ一定”も「振り抜きフィニッシュ」には欠かせない
コースでは打ち急ぎになりやすい
「練習場の硬い足場に比べて、コースの芝の上は軟らかい。スウィング中、バランスが崩れるのを恐れて、無意識のうちに、速く振ろうとして打ち急ぎになる。これも振り抜けない原因」
コースだとバックスウィングが浅くなりやすく、テンポが崩れる原因に
「コースに出ると、ミートさせたい気持ちがより強くなって、トップが小さくなる。距離は出したいから、速く振ろうとする。スウィングテンポが速くなって、うまく振り抜けなくなります」
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合田プロが解説する「振り抜きフィニッシュの決め手」はMyゴルフダイジェストにて掲載中!
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PHOTO/Blue Sky Photos(ザンダー・シャウフェレ)、Tadashi Anezaki(中井学)
※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月10日号「これが真っすぐ飛ばすコツ ポンと収まる快適フィニッシュ」より一部抜粋