PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回は、9月26日(木)に開幕するプレジデンツカップの話題。

2年に一度開催されるアメリカ対インターナショナルのチーム対抗戦、プレジデンツカップが9月26日に開幕します。これまでの戦績はインターナショナルが1勝12敗1分と劣勢です。しかし、それを覆す兆候があるのです。

9年前、韓国の仁川で行われた大会では14.5ポイント対15.5ポイントと僅差の敗戦。19年のロイヤルメルボルン(豪)ではチーム戦を終え10対8でリードしていたものの、最終日のシングルスでタイガー・ウッズ率いる米チームの反撃に遭い14対16で逆転負けを喫しました。それでもインターナショナルはホーム(米国以外)では、手強いアメリカ相手にこれまで以上に健闘し接戦に持ち込んでいるのです。

今年の会場はカナダのロイヤルモントリオールCC。インターナショナルのホームです。チームが結束力を強めたのは2019年にキャプテンを務めたアーニー・エルスが発案したスローガン(ロゴ)が大きな役割を担っています。

世界各国から選ばれるメンバーには米チームの星条旗のようなシンボルがありません。そこでエルスは国旗に代わるシンボルを作りました。それが〝シールド〞。中世の騎士が持つ盾を黒と黄の印象的なデザインで描きバックに緑を配すロゴを作ったのです。

画像: アーニー・エルスが作ったインターナショナルチームのシンボル“シールド”フラッグ。中世の騎士が持つ盾がモチーフ

アーニー・エルスが作ったインターナショナルチームのシンボル“シールド”フラッグ。中世の騎士が持つ盾がモチーフ

ひとつの旗のもとではないけれど、国籍は違ってもチームのアイデンティティを象徴するロゴのもと、選手たちが心をひとつにする。ゴルフと各々の愛国心を、強さと防御を表す盾=シールドで示したというわけです。

画像: 今年のプレジデンツカップで世界選抜(インターナショナルチーム)のキャプテンを務めるカナダのマイク・ウィアー。2003年マスターズ覇者でPGAツアー通算8勝の52歳。プレジデンツカップには5回出場、副キャプテンの経験が3度ある

今年のプレジデンツカップで世界選抜(インターナショナルチーム)のキャプテンを務めるカナダのマイク・ウィアー。2003年マスターズ覇者でPGAツアー通算8勝の52歳。プレジデンツカップには5回出場、副キャプテンの経験が3度ある

エルスがこのロゴを発案したときウィアーは副キャプテンとして大会に参加していました。その彼がシールドの存在は「偉大だ」と言います。「我々は世界中から集まった選手たちの集大成。皆が同じチームの一員で1週間ともに戦うのだという意識をシールドはより高めてくれるのです」

このロゴのもとインターナショナルが世界ランク1位のスコッティ・シェフラーや2位のザンダー・シャウフェレを含む強力な米チームとの差を縮めようとしています。もちろん1998年オーストラリアで挙げた唯一の勝利の再現ができるかどうかはわかりません。

しかし、インターナショナルには、1998年大会で個人5連勝し、台風の目になった丸山茂樹が副キャプテンとしてウィアーをサポートします。メンバーの詳細はまた次回!

※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月3日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Getty Images) ※PGAツアーはBSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます

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