「あの人、飛びますね!」と行けなかった社内コンペの翌日、社内に噂話が広がる。「そんなはずはないはず」とモヤモヤ。ヤツは私と同じぐらい飛距離で悩んでいた。いつもユーティリティだった3番のパー3を7番アイアンでニアピン? モヤモヤが止まらない。何が起こったのか? 道で偶然会ったので、単刀直入に「何かしたの?」と聞いた。いつも仏頂面な彼が満面の笑みでアイアンをレンタルしたと一言。プロギア『04アイアン』のおかげらしい。「飛び系アイアンか?」と思って検索すると本格派軟鉄鍛造アイアンにしか見えない。ゴルフショップに直行だ。
ヘッドサイズは気持ち大きめ。適度なグースと丸みを感じるトップブレードが精悍(せいかん)さとやさしさをイメージさせる。新形状“オーバル・キャビティ・デザイン”は、重量配分を最適化し、低・深重心で慣性モーメントも大きいらしい。普通のキャビティに見えるが、S20Cという軟鉄でもソフトなボディは、CNCミルド加工で中空スペースが作られ、フェースはニッケルモリブデン鋼という弾きと打感を両立した素材でフェースセンターに重心点を配置。バックフェースグルーブ(溝)が高初速エリアを拡大。下打点にも強い。
試打すると確かに飛んでいる。「実はロフトが7番で28度と気持ち立っています」とのことだが、自分のより飛んで上がる。ストロングロフトに見えない細かい工夫がされている気がする。純正のカーボンシャフトがいい感じだ。気持ち良いのでいつもより振れる気がする。
いかにも「飛び系です」ってアイアンは嫌だけど、カッコいいのが気に入って予約。発売日である9月13日に受け取り、週末、彼がニアピンを取った3番パー3で『04アイアン』の7番を持ちワンオンチャレンジ予定! ニアピンだけじゃなく腕前でも勝ちたい
TEXT/Motoharu Tajima
PHOTO/Takanori Miki
※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月24日号より