みんなのゴルフダイジェストでも次世代のPGAツアーの注目若手として度々紹介してきたレフティ、アクシャイ・バティア。現在の世界ランクは27位。8月のプレーオフ最終戦、ツアー選手権で撮影してきたクラブセッティング。

クラブ契約はキャロウェイ。パターは中尺のジェイルバード380。どんな経緯で選んだのか、キャロウェイの担当に聞いた。

画像: 今季開幕戦から使っている中尺パター。ソールのセンターには鉛が貼ってある

今季開幕戦から使っている中尺パター。ソールのセンターには鉛が貼ってある

「アクシャイは、昨年からパットのスタッツをワンランク上げようとチャレンジしていました。昨年9月のフォーティネット選手権の初日に長尺パター、2日目には中尺の380を試したこともありました。オフになり、中尺パターでいくことを決意、開幕戦のザ・セントリーを目標にテストを重ね、長さを調整し、セットアップも変更していきました」

画像: 前傾を深くして長尺パターのようにスプリットハンドでストローク。ソールのセンターには鉛が貼ってある。パットのスコア貢献度(ストロークゲインドパッティング)は28位、昨年の183位から大きく上昇した

前傾を深くして長尺パターのようにスプリットハンドでストローク。ソールのセンターには鉛が貼ってある。パットのスコア貢献度(ストロークゲインドパッティング)は28位、昨年の183位から大きく上昇した

「特に目の位置がボールの真上にくる癖を修正(目がボールの後方)、さらにリードアーム(右腕の前腕)がターゲットラインと平行ではなく、内側に入るよう整えました。このような工夫により、パットに自信を持ち、今季の好成績につなげたのです」。パットのアベレージは昨年の105位(1.761)から今年は32位(1.737)と大きくランクアップした。

画像: アクシャイ・バティア/2002年1月生まれ。米国カリフォルニア州出身。2018年全米ジュニアの最優秀選手に輝き、17歳でプロ転向。2023年バラクーダ選手権でPGAツアー初優勝、今年のテキサスOPで2勝目

アクシャイ・バティア/2002年1月生まれ。米国カリフォルニア州出身。2018年全米ジュニアの最優秀選手に輝き、17歳でプロ転向。2023年バラクーダ選手権でPGAツアー初優勝、今年のテキサスOPで2勝目

3本のニューウェッジ、OPUSについても聞いた。「今は50・54・60度の3本で、アンソニー・タラントがバックフェースに入れたスタンプ以外のカスタマイズはなく、バウンスも市販モデルのまま。新しいOPUSのグラインドはアクシャイにフィット、すぐ使用に至りました。特に60度の丸みを帯びたリーディングエッジの形状により、彼のアプローチスキルに多様性が生まれたようです」

画像: OPUSの50・54・60度(写真)。バティアのショートゲームにフィットして、3本ともカスタマイズなしで使用。60度のバックフェースには" BOOM BABY"の文字

OPUSの50・54・60度(写真)。バティアのショートゲームにフィットして、3本ともカスタマイズなしで使用。60度のバックフェースには" BOOM BABY"の文字

ちなみに、A・タラント氏はキャロウェイ本社でツアープレーヤーのクラブ調整を担当する一人で、仕事の傍らウェッジのバックフェースに様々なデザインを描き、それが同社〝Art Wedge〟シリーズのきっかけになった。

画像: 1WはローグST MAX LS、3Wは唯一の契約外、テーラーメイドQi10の15度。シャフトは1WがベンタスPLUSブラック、3Wはベンタスブラック

1WはローグST MAX LS、3Wは唯一の契約外、テーラーメイドQi10の15度。シャフトは1WがベンタスPLUSブラック、3Wはベンタスブラック

ドライバーはローグSTシリーズがお気に入り。現在はローグSTのMAX LSの9度を7度に立てて使う。テキサスOP優勝もこのドライバー。そして、もう1本、Ti340MINIというミニドライバーを入れている。

画像: パラダイム Ai スモークTi 340 Miniが撮影したツアー選手権の練習日には入っていた。シャフトはこれもベンタスブラック

パラダイム Ai スモークTi 340 Miniが撮影したツアー選手権の練習日には入っていた。シャフトはこれもベンタスブラック

「今のところ試合では使わず、練習ラウンドで試しているところ。ただし、コースの状況次第で投入する可能性はあります」(同担当)。2002年生まれの22 歳は、日本の久常涼と同じ年齢。来年のPGAツアー、若手の躍動にも注目したい。

画像: APEX UWの19度は250ヤード前後を狙うクラブ。このシリーズはザンダー・シャウフェレや日本では石川遼も愛用していて、いまや名器のひとつ

APEX UWの19度は250ヤード前後を狙うクラブ。このシリーズはザンダー・シャウフェレや日本では石川遼も愛用していて、いまや名器のひとつ

1W/ローグST MAX LS(9度→7度)・ベンタスPLUSブラック(7X)
1W/パラダイム Ai スモーク Ti340 MINI(13.5度)・ベンタス ブラック(8X)
3W/テーラーメイドQi10(15度)・ベンタス ブラック(8X)
3UW/APEX UW(19度)・ベンタス ブラック(10X)
4U/Xフォージド UT 2020(22度)・KBS S Taper125 ブラックフィニッシュ(S+)
5I~10I/APEX TCB 2024プロト・KBS S Taper125ブラックフィニッシュ(S+)
AW~LW/OPUS(50・54・60度)・KBS High Rev2.0 135(X)
PT/オデッセイ Versa ジェイルバード380(3.5度)
BALL/クロム・ツアー
※スペックとスタッツは編集部調べ(9月23日時点) ※試合ではミニドライバーを抜いた14本でプレー ※週刊ゴルフダイジェスト2024年10月8日号より(PHOTO/Blue Sky Photos)

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