シニアになると「世界」が手の届く存在になる
2013年には、ランキング2位に入って全米プロシニアに初出場した井戸木鴻樹が見事優勝しビックニュースとなり、昨年ランキング3位の藤田寛之は今季の全米シニアオープンで惜しくもプレーオフで敗退したが2位という活躍ぶり。藤田は全米シニアオープンを含む3試合で米シニアツアーの賞金ランク45位に入り、今週から開催されるプレーオフシリーズに参戦予定。初戦を終えて54位以内に入れば第2戦へ、第2戦を終えて36位以内に入れば最終戦への出場と来季のフルシード権を狙える位置にいるのだ。
レギュラー時代には敵わないように思えていた米ツアーが、シニアになると日本人でも活躍できるということを井戸木や藤田が証明し、これが選手たちを奮起させなんとかランキング4位に喰い込みたいという水面下の戦いが起こっている。
現在ランク4位の兼本貴司は22年にランク3位に入り、昨年の全米シニアプロと全米シニアオープンを経験済み。「向こうのコースや選手の技や何もかもが勉強になって楽しかったから、もう1度行きたいと思っています」と密かな闘志を燃やしている。
今季コマツオープンでシニア初優勝を挙げ、ランク5位につけている平塚哲二は「背中や腰が痛くて今は海外のことは考えられないけど、せっかく目の前にあるチャンスだから掴みたいと思っています」と言い、残り試合でランクを上げられるよう体のケアに重点を置きつつ挑む。
ファンケル製品がどこよりも安く手に入るのが今大会の人気の一端
例年多くのギャラリーが詰めかける今大会だが、実はゴルフ観戦以外の目的で来場する人もいるらしい。それが大会特別割引で販売されるファンケル商品の購入だ。
「どこの店舗でも行わないほどの割引率なので、毎年それ目当てで来場されてついでにゴルフ観戦をしていく方もいらっしゃいます」とファンケル広報部の森貴英氏。
さらに無料で骨の健康度を測定できるブースと肌診断を行えるブースがあり、その結果に合ったサプリメントや化粧品を紹介してもらえるということで、毎年行列ができるほどの人気となっている。秋の行楽としてゴルフ観戦と健康チェックをしに会場を訪れるのもいいかもしれない。
取材/重富由美子