藤田寛之
1969年生まれの55歳。国内レギュラーツアー通算18勝を記録し、12年には賞金王に。23年からシニアツアーに本格参戦し、日本シニアOP含め3勝。今年の全米シニアOP2位は記憶に新しい。
▼主な戦績
22年スターツシニア優勝
22年マルハンカップ太平洋シニア優勝
23年日本シニアOP優勝
24年全米シニアオープン2位
解説/内藤雄士プロコーチ
日大ゴルフ部在籍中にアメリカへゴルフ留学し、98年にツアープロコーチとして活動を開始。これまで丸山茂樹はじめ多くのプロを優勝に導き、現在は大西魁斗らを指導。
強い“土台”としなやかさは全盛期と遜色なし
2012年に年間4勝を挙げてレギュラーツアーの賞金王に輝きましたが、約10年経っても良い意味でスウィングが大きく変わっていないのがすごいですね。トップは多少コンパクトになっている印象は受けますが、それでも肩の回転量はしっかり確保できています。
それを実現しているのは、大きいお尻と柔軟な股関節。要はどっしりした安定感のある下半身の強さとしなやかさです。
私と同世代で学生時代は体が細く距離も出なくて、とても賞金王になるような印象ではなかったんですが、それを長年のトレーニングの積み重ねで土台を築き、今のスウィングを作り上げた。すごいのはシニアになってからも変わることなく下半身のどっしり感をキープできている点です。シニアに入ると多くの選手は筋力など落ちるものですが、そうさせないようにトレーニングをやり続けているのが容易に想像できます。
藤田選手のスウィングが大きく変わっていないように見えるのは、下半身が土台となって、スウィングを支えることができているからです。
もう一つのポイントとしては肩の可動域を確保している点です。筋力と同様に関節の可動域は年齢を重ねると小さくなってしまうものですが、トップの形からわかるように、胸椎がしっかり回っています。このあたりはまさにトレーニングの積み重ねで、芹澤(信雄)さんの教えでもある“同じことをやり続けること”をやり通すことができている点が、それを可能にしている要因です。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara
TEXT/Masanori Ideshima
※週刊ゴルフダイジェスト10月15日号から一部抜粋
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今回は現在シニアツアーで活躍している藤田寛之のスウィング解説をお届けした。宮本勝昌のスウィング解説は2024年10月15日号の「週刊ゴルフダイジェスト」または、下記のMyゴルフダイジェストから確認 !