バックナインまでジャスティン・トーマス、ニコ・エチェバリア、マックス・グレイサーマンの3人が18アンダーで並ぶ熱い展開が続いた第6回目となる「ZOZOチャンピオンシップ」。最終18番でバーディを奪ったニコ・エチェバリアに軍配が上がったが、その前の14番ホール(606ヤード・パー5)で事件は起きていた……。

観客が集う“最終組”

画像: ZOZOチャンピオンシップ最終日のニコ・エチェバリア(撮影/岡沢裕行)

ZOZOチャンピオンシップ最終日のニコ・エチェバリア(撮影/岡沢裕行)

前半はマックス・グレイサーマン、ニコ・エチェバリア、ジャスティン・トーマスの3人となる注目の組み合わせで行われ、トーマスは3バーディーとノーボギー、グレイサーマンは4バーディ1ボギーと3アンダーで終えるも、エチェバリアは2バーディ1ボギーと少し伸び悩む様子をみせた。

前半終了時には3人同スコアで並び、緊張感とともに後半の10番ホールへ向かった。

後半10番ホールから密着

後半最初の10番ホールでは3人が難なくパーで終え、続く11番ホールに向かった。11番ではトーマスがティーショットをフェアウェイセンターに置くと、続くエチェバリアは右のファーストカットへ。対してグレイサーマンはフェアウェイ左側に付け、すべてグリーンオンした彼らだが、バーディパットをあと少しの所で外し、12番まで3人ともパーで凌いだ。

画像: トーマスは後半4回ほどあったバーディパットをものにできず、スコアに伸び悩んだ

トーマスは後半4回ほどあったバーディパットをものにできず、スコアに伸び悩んだ

13番ではエチェバリアがバーディを獲得し、13番では2人はパー。拮抗したスコアはこれから少しずつ動き始めることに。そして、14番ホールで事件がやってくる……。

ジャスティンは “林” 、エチェバリアは “ドロップ”

続く14番、パー5の606Yだが、グレイサーマン、エチェバリアはフェアウェイにボールを置くも、続くトーマスは左に引っ掛けてしまい「Fore !」という声が響き渡り、ボールはコース左の林の中へ……。首を傾げボールがある場所に向かうトーマスであったが、ギャラリーが集う場所は赤杭のはるか奥にあった。

画像: ボールに触れないよう落ち葉を抜いているトーマス

ボールに触れないよう落ち葉を抜いているトーマス

ギャラリーが集まる中、2打目を放つ。ボールはコントロールされ、フックして木の間を抜けフェアウェイ中央に置かれた。ギャラリーの感激する声とは裏腹に、トーマスの顔には笑顔がなく、少し張り詰めた雰囲気が感じられた。

画像: 埋まってしまったボールは無罰、かつワンクラブレングス内でドロップを行うことができる

埋まってしまったボールは無罰、かつワンクラブレングス内でドロップを行うことができる

続くエチェバリアは2打目をトーマスと同様の位置に刻み、3打目を放ったが、思いもよらずボールは右に抜け、ギャラリーが観戦しているグリーン横の傾斜が強い芝生へとめり込んでしまった。すかさず競技委員を呼び、ドロップを行うも、2回とも坂から転がってしまいボールを落とした位置へボールを置いてプレー再開。

ドロップ後、左足下がりのライでアプローチを行うも、キャリーでグリーンに落としたボールは無情にも傾斜に落とされてしまい、そこから2パット、ボギーでスコアを1つ落としてしまう。

激戦の末、優勝はニコ・エチェバリア

画像: 優勝時のニコ・エチェバリア(撮影/岡沢裕行)

優勝時のニコ・エチェバリア(撮影/岡沢裕行)

14番でスコアを落としたエチェバリアだったが、その後の16番をバーディ、18番パー5を2オンに成功し、2パットで優勝を決定づけるバーディを取り見事優勝を果たした。

トーマスはアイアンショットの調子こそよく思えたが、後半のバーディパットをすべてかすめてしまい、バーディが取れずスコアが伸びなかった。

優勝したエチェバリアは会見で、「タイガーが優勝した試合で勝ててうれしいです。まだ2勝だけど、(米ツアー通算82勝の)タイガーに追いつくのにあと80勝、頑張ります」とコメントした。

コロンビアでは、ゴルフはまだまだメジャーなスポーツではないと発言した彼を筆頭に、コロンビアのゴルフ業界を盛り上げるきっかけになることを期待したい。

ZOZOチャンピオンシップを振り返る

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