すぐ使いたくなるのがツアー使用率ナンバーワンの「プロV1シリーズ」
11月5日の練習日、太平洋クラブ御殿場コースのドライビングレンジには、キャディバッグの横にタイトリストの白い手提げ袋を置いてボールを打ち込む選手が多く見られた。
その袋から最新ボールが入った白い箱を取り出して練習ラウンドに向かう木下裕太プロに聞いた。
「これから『プロV1』と『プロV1x』をテストしますよ」
そう言って10番ティーに向かい、両方のボールを打ち比べてみると……。
「『V1x』は少し高さが出る感じで、『V1』は直進性があって飛びそうな打感です。キャリーは2つとも同じように出ましたね」
好感触の木下は、ニューボールのどっちにハマるかこれからテストして決めていくという。
練習ラウンドでニューボールのテストを終えた市原弘大に話を聞いてみると、「プロV1x レフトダッシュ」から最新の「プロV1」にスイッチするという。
「今のボールより少し打ち出しが高い印象ですが、ロングゲームではキャリーが出て、レフトダッシュより距離が出ました。ショートゲームではスピンがかかるので、太平洋御殿場はグリーンも速いし、タッチも重要になるのでいいですね」
早速試合でニューボールを試せることを喜んでいた。
鈴木晃祐は最新ボールの「プロV1x」へスイッチ。
「打感は変わらず、いい感じです。少しスピン量が増えた印象ですががキャリーも出るし良かったです。アプローチでは打感が若干硬めですが、違和感がありません。アイアンとウェッジの距離も合うので最新ボールにスイッチするには問題ないですね」
鍋谷太一はショートゲームのボールの感触を気に入った。
「フェースに乗るし、スピンがかかる回数が増えました。とくに御殿場はショートゲームが重要です。グリーンが速いときはボールを止められないので、そういう意味でも今週(御殿場)から使う可能性があります」
VISA太平洋の2週前のZOZOチャンピオンシップから杉浦悠太も25年モデル「プロV1x」にスイッチ。
「数値は自分のべストに近い(変わらない)のでスムーズに移行できました。感触も良かったです。新しいボールに移行していくのは早いに越したことはないと思うので、期待通り違和感なくスイッチできたところはプロV1シリーズのポテンシャルの高さは変わらないということです。(プロV1シリーズは)信頼してします」とツアー3勝目に向けて、ニューボールに期待を寄せる。
昨年アマチュア優勝したダンロップフェニックスを前に大きな武器を手にすることができたようだ。
従来の23年モデルを踏襲し、進化した印象の25年モデル。杉浦が話すように「ポテンシャルの高さが変わらない」のもプロV1シリーズの魅力。テストしたツアープロからこれだけ多くのボールの良さを聞いてしまうと、アマチュアゴルファーも早く試してみたくなるが……。
未発表ボールを初めて打つ楽しみは、もう少し先。期待して待とう。
撮影/田中宏幸