
【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●59.0度 体積●460cc 価格(税込)●8万5800円 ※メーカー公表値
お助け機能がさらにアップ!
GD 今回は『スリクソン ZXi ドライバー』(以下、ZXi)を前モデルの『ZX5 Mk IIドライバー』(以下、ZX5 Mk II)と比較しながら分析していただきます。ヘッド素材を見ると引き続き全体にチタンが使われていますが、今モデルはどのような特徴があるのでしょうか?
松尾 ヘッドデータもヘッド素材のように継承されているポイントがありました。その一方で進化している部分もありました。
GD どの辺に進化が見られますか?
松尾 ヘッドの慣性モーメント、ライ角の2つに注目しました。ヘッドの慣性モーメントを見てみると『ZX5 Mk II』が4984g・㎠で基準値(4600〜4799g・㎠)と比べても大きかったのですが、『ZXi』は5140g・㎠とより大きくなり、芯を外したミスヒットに対してさらに強いヘッドに進化しています。
GD お助け機能がアップしたわけですね。ライ角については?
松尾 ライ角を比較すると『ZX5 Mk II』が58.5度と標準的な設定でしたが、『ZXi』は60.0度とアップライトになり、ボールのつかまりを意識していると考えられます。
GD なるほど。ライ角と合わせてヘッドの操作性が判断できるネック軸回り慣性モーメントを見てみると非常に大きい数値が出ていますね。つまりヘッドが緩やかにローテーションすることを踏まえると、アップライトに設定することで“オートマッチにつかまる“ドライバーになったわけですね。続いて継承されている部分についてお願いします。
松尾 フェース角とスピンが入りやすい重心設定に関しては、大きな変更はなく前モデルから継承されています。フェース角は『ZX5 Mk II』がオープン1.0度、『ZXi』がオープン1.5度とツアーモデルらしく、ボールに被らず素直に構えやすい設計になっています。
重心設定はスイートスポットの高さが『ZX5 Mk II』が38.3ミリ、『ZXi』が38.2ミリとなっており非常に高いです。さらに低重心率が『ZX5 Mk II』は73.4%、『ZXi』が73.7%と非常に高重心になっています。

左が『ZX5 Mk II』、右が『ZXi』。高重心設定は継承されスピンが入りやすく弾道が安定するヘッドだ
GD 構えた時の顔とスピンの入りやすさは健在というわけですね。『ZXi』はどんなゴルファーにおすすめですか?
松尾 他にも重心位置を見ると中央よりもトウ側に位置していることから、ストレート、もしくはフェード系が打ちやすくなっています。今回の分析を踏まえるとオートマチックにボールをつかまえて、高重心設定を生かしてスピン量を安定させて飛ばしたいゴルファーに良いでしょう。