今後は芝の育成のため、断水状態の解消を最優先とし、配管の補修工事、グリーンやティーの修復に力を注ぐが、収入がなく、芝生の維持管理費が経営を圧迫している中、9月の大雨災害も重なり、プ
ロジェクトの立ち上げ決断に至ったという。
ゴルフ場は営業できなくても芝の維持管理は続けなければならず、肥料593万円、除草剤526万円、殺菌殺虫剤245万円、植調剤245万円、浸透剤18万円とし、合計1535万円の資材費用が必要。この費用を募りたいというのだ。リターンには「共通特典」、「施設内ご利用券」、「復興応援特別ご優待券」を返礼品として用意。
支援プランは5000円~100万円まであり、11月3日~12月15日まで集まった金額がファンディングされる(あと残り27日時点で246万6000円が集まっている)。
優待券の発送は来年3月で、2年間有効という。同クラブは1955年開場。奥能登2市2町(輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)唯一のゴルフ場で、コースレートも74.8で北信越トップクラス。「飛行場とゴルフ場がなくなれば、奥能登はおしまいだ」といわれるほど、同クラブは象徴的存在になっている。
ちなみに「まだまだゴルフをやろうという気にはならないかもしれません。しかしゴルフ場が営業再開したという事実が地域住民の元気と活力につながる」と同コースのホームページでは訴えている。能登地方の他のゴルフ場のことも伝えておきたい。この夏まで4コースが営業できない状況だったが、能登GCが9月より9ホールで仮オープン。
しかしクラブハウスは利用できず仮設トイレを使用。また和倉GCは10月半ばから18ホールで営業中だが、これも仮設トイレ。その他、GC金沢Lは来年3月末まで休場するという。まだまだ能登のコースには厳しい状況が続いている。
※週刊ゴルフダイジェスト12月10日号「バックナイン」より