今回は『スリクソン ZXi MAX ドライバー』を紹介します。スリクソン初の“MAX“を冠したモデルが登場しました。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「シリーズの中で唯一、つかまりが意識された設計になっている」と分析します。兄弟モデルの『スリクソン ZXi ドライバー』と比較しながら考察してみた。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●59.0度 体積●460cc 価格(税込)●8万5800円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●59.0度 体積●460cc 価格(税込)●8万5800円 ※メーカー公表値

シリーズ唯一の「つかまるヘッド」

GD 今回は『スリクソン ZXi MAX ドライバー』(以下、ZXi MAX)を標準モデルの『スリクソン ZXi ドライバー』(以下、ZXi)と比較しながら性能を分析してもらいます。各メーカーからMAXモデルは登場していますが、スリクソンでは今回が初めてとなります。スリクソンの狙っている“MAX“とはなんなのでしょうか?

松尾 ヘッドデータの共通している部分とMAXならではの部分から紐解くと答えが見えてきそうです。

GD 最初に共通している部分からお願いします。

松尾 『ZXi』と『ZXi MAX』で共通してる部分は重心の高さになります。スイートスポットの高さは『ZXi』が38.2ミリ、『ZXi MAX』が37.2ミリと両方とも非常に高い位置になっており、低重心率が『ZXi』が73.7%、『ZXi MAX』が73.2%となっています。

画像: 左が『ZXi』、右が『ZXi MAX』の重心位置、共通して高い位置に設定されている

左が『ZXi』、右が『ZXi MAX』の重心位置、共通して高い位置に設定されている

GD つまり両方とも高重心でスピンが入りやすいヘッドなわけですね。ということは『ZXi MAX』にしかないヘッドデータの特徴でMAXの正体が明らかになりそうです。

松尾 はい。重心深度とヘッドの慣性モーメント、フェース角に特徴があります。

重心深度を比較すると『ZXi』が43.0ミリ、『ZXi MAX』が45.1ミリとなっています。『ZXi』の値は基準値(39.0〜40.0ミリ)と照らし合わせても“非常に深い“のですが、『ZXi MAX』はさらに深く設定されています。

この深重心設定はヘッドの慣性モーメントに関係していて、『ZXi』が5140g・㎠となっています。この数値も基準値(4600〜4799g・㎠)からすれば大きい値です。一方の『ZXi MAX』は5375g・㎠とさらに大きくなっています。つまり打点ブレに強いヘッドにするために深重心にされていると言えます。

フェース角は『ZXi』がオープン1.5度とツアーモデルらしいオープンフェース設定なのに対して、『ZXi MAX』はフック0.5度と軽いフックフェース設定になっています。

GD なるほど。スリクソンの“MAX“はミスヒットへの強さと、つかまりが特徴なわけですね。『ZXi MAX』はどんなゴルファーにおすすめでしょうか?

松尾 他にもヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントを見ると『ZXi MAX』は9398g・㎠(基準値:7000〜7299g・㎠)と非常に大きな値になっており、ヘッド返りが緩やかなドライバーです。これに加えてライ角が60.0度のアップライト設定でフックフェースなのでオートマチックにつかまる性能を持ったヘッドと言えます。

打点ブレの強さとつかまり性能、そして高重心設定を踏まえると、つかまった高弾道でコンスタントに飛ばしたいゴルファーは試されるといいでしょう。

This article is a sponsored article by
''.