「つかまり性能」が見た目にも表れている
GD 今回は『プロギア 04アイアン』(以下、04)を『03アイアン』(以下、03)と比較しながら分析していただきます。両モデルのヘッド素材を見るとボディに軟鉄、フェース面に弾きが良いニッケルクロムモリブデン鋼が使われています。飛び系アイアンでよく見る組み合わせですが『04』はどんな性能になっているんでしょうか?
松尾 リアルロフトを見てみると『03』が26.2度、『04』が27.9度と小さくなってはいるものの、ストロングロフト設定になっています。ヘッド素材と合わせて考えると飛距離性能を追い求めた設計は変わっていないと思います。
GD 飛び系アイアンであることは変わらないというわけですね。『04』の特徴はどこにあるのでしょうか?
松尾 ライ角、フェースプログレッション、バウンス角、ネック軸回りの慣性モーメントを見ると分かりそうです。
ライ角は『03』が61.0度と標準的な設定なのに対して、『04』は62.1度とアップライトにされています。合わせてフェースプログレッションを見ると、『03』が4.3ミリのストレートネックに設定されています。一方で『04』は3.1ミリとグースネックになっています。
アップライトなライ角とグースネックの組み合わせから、『04』はつかまりを意識したヘッド設計になっています。
GD ライ角とフェースプログレッションの変化が、アドレスの見た目を比較しても違いが感じられますね。バウンス角はいかがでしょうか?
松尾 『03』が2.6ミリと小さい設定でしたが、『04』は0.1ミリとさらに小さくなっています。横から払い打つスウィングと相性が良いアイアンと言えます。
GD ヘッドの操作性はどうですか?
松尾 ネック軸回りの慣性モーメント(基準値:5500〜5999g・㎠)は『03』が5578g・㎠とやや小さかったのですが、『04』は6041g・㎠とやや大きい設定でヘッドの返りが緩やかなアイアンになっています。
GD 『04アイアン』はどんなゴルファーにおすすめですか?
松尾 他にもフェース長が長いことで構えた時に安心感があり、グースネックも相まってやさしく感じます。高反発の素材とストロングロフト設定で飛ばせて、つかまるヘッド性能と小さいバウンス角、そして緩やかに返るヘッドということを踏まえると、オートマチックにつかまえてくれるヘッドで、サッと軽く払ってグリーンまで飛ばしたいゴルファーは試してみると良いでしょう。