PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回はスコッティ・シェフラーの2024年。

今月の30日、タイガー・ウッズは49歳の誕生日を迎えます。弱冠21歳でマスターズ初優勝を挙げてから四半世紀以上。時の流れは早いものです。

全盛期すなわち79勝を量産した1996年から2013年まで熱狂的なPGAツアーファンだった者にとって、彼が誕生日を迎えるたびに憂鬱な気分になります。今後、タイガーのような偉大なチャンピオンを見ることができるだろうか、という憂いです。

画像: 4月のマスターズでは2022年以来の2勝目を飾ったスコッティ・シェフラー。キャディのテッド・スコットは2012年、2014年のバッバ・ワトソンのマスターズ優勝にも貢献し、今回で4勝目だった

4月のマスターズでは2022年以来の2勝目を飾ったスコッティ・シェフラー。キャディのテッド・スコットは2012年、2014年のバッバ・ワトソンのマスターズ優勝にも貢献し、今回で4勝目だった

しかし、2024年シーズンにスコッティ・シェフラーがタイガーに匹敵する記録を樹立しました。年間7勝、その中にはマスターズが含まれ、最終戦のツアー選手権も制し、念願のフェデックスカップ年間王者のタイトルを獲得しました。

パリ五輪での金メダルも忘れられません。逆転で栄冠に輝き、涙を流したシーンは我々の琴線に触れるとともに28歳の彼の歴史的シーズンに花を添えました。ツアー25勝のローリー・マキロイもシェフラーのマジックイヤーを「これほど1人のの選手が多くを成し遂げたのは本当に久しぶりだ」と黄金期のタイガーの偉業と照らし合わせ称賛しました。

シェフラーの輝きが増したのは3月中旬から4月下旬にかけて。アーノルド・パーマー招待で5打差の圧勝。翌週、第5のジャーであるザ・プレーヤーズ選手権でも接戦を制して連勝。マスターズで2度目のグリーンジャケットに袖を通した直後、RBCヘリテージで他の追随を許さず3打差で4連勝を挙げました。

この間の4試合16ラウンド中、7ラウンドで首位か首位タイ。ワーストスコアは強風が吹いたマスターズ2日目の「72」。12ラウンドで60台をマークしており、ライバルからは「今のシェフラーにはお手上げ。手のつけようがない」という声が聞かれました。

画像: 2024年はPGAツアーの7勝に加え、8月のパリ五輪で金メダル、12月のヒーローワールドチャレンジでも2位に6打差の優勝。無双状態の一年となった

2024年はPGAツアーの7勝に加え、8月のパリ五輪で金メダル、12月のヒーローワールドチャレンジでも2位に6打差の優勝。無双状態の一年となった

シーズン7勝は07年のタイガー以来。その年、タイガーは1シーズン自己最高の1086万ドル(当時のレートで約13億円)を獲得し、年間王者のボーナスをプラスすると2086万ドル(約25億円)以上を稼ぎ、人々を驚かせたものです。しかし、今年シェフラーがコース内で稼ぎ出したのはボーナスも含め桁違いの90億円! 隔世の感がありますね。

※PGAツアーはBSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます(ARRANGE/Mika Kawano、PHOTO/Blue Sky Photos)※週刊ゴルフダイジェスト2024年12月24日号より

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