小池丈晴（こいけたけはる）
日大ゴルフ部にて、小達敏昭らとともにレギュラーとして活躍後、プロ転向。内藤雄士、デビッド・レッドベター、ジム・マクリーンらに指導を受ける。群馬の『おおたスポーツ学校』などで25年ジュニアの強化育成に携わり、現在は小達敏昭銀座ゴルフクリニックにてインストラクターを務める。
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まずは下半身を先行させる感覚をつかむ
「その人が持つ最大の飛距離を引き出すには、しっかりと下半身の力を使ってスウィングすることが大切です。そのためには、上半身に対して下半身を先行させ、体に対して腕とクラブが遅れてついてくる動きを身につける必要があります。しかし、正しい動きができていない人がその感覚を身につけるのは、なかなか難しい。だから、最初は極端な動きで練習をする必要があるのです」（小池）
体を左右に大きく揺さぶってスウィングするのは、そのためなのだという。
「まずは、グリップエンドをつまんで胸の前にクラブを垂らし、それを連続で左右に揺らします。すると、自然に体の動きに対してクラブが少し遅れてついてくる感覚が理解できるので、同じ感覚で素振りをする。そうすることで、下半身主導の動きに近づけていくのですが、このとき体を左右に大きく揺さぶると、下半身を先行させる感覚がつかみやすいのです」（小池）
まずは、胸の前に垂らしたクラブを左右に連続で揺らし、体の動きに対してクラブが遅れてついてくる感覚をつかもう
とにかく速く振れ！
しかし、せっかく下半身を先行させられるようになっても、軸を大きくブラしていたら、球を狙ったところに運べない。どうしたら軸をブラすことなく、下半身を先行させることができるのか？
「それはね、連続で速く振ればいいんです」（小池）
速く振る？ それって、どういうこと？
「使用するクラブは、ドライバーでもアイアンでもOKです。クラブを持ってアドレスしたら、両腕と手を体の正面にキープしたまま、ワッグルをするように、連続でヘッドを左右に動かすんです。
そのとき、ゆっくりクラブを揺らしていてはダメですよ。自分ができる限りのスピード（1秒間に2往復させるくらいの速さ）でヘッドを左右に動かすんです。振り幅はスタンス幅くらいから始めるといいんじゃないでしょうか」（小池）
手と腕を体の正面に置いたまま、できる限り速いスピードでヘッドを左右に動かす
やってみるとわかるが、手を左右に動かしているうちは、ヘッドを速く動かすことはできない。ヘッドを速く動かすためには、手と腕を体の正面に固定したまま、体を小刻みに動かす必要があるのだ。さらに、クラブを強く握ると、ヘッドはスムーズに動かない。なるべくソフトに、最低限の力でクラブを持つことが大切なのだと、小池プロは言う。
わきを締めて腕を固定しよう
「手と腕を体の正面に固定するためには、両腕（上腕）を胸の上に乗せるようにして、両わきを締めておくのがポイントです。わきが空いていると、いくら力を入れても手と腕が動きやすくなるので注意してください。
とにかく、この小さな連続スウィングが、素早くスムーズにできるようになったら、体の軸は決してブレませんし、常に下半身が先行するようになります。あとは同じ動きのまま、徐々に振り幅を大きくしていけば、下半身主導で軸のブレないスウィングが出来上がるのです」（小池）
高速素振りを続けると、軸のブレないスウィングになるだけでなく、手先に頼らない動きが身につく
また、この練習を続ければ、手打ちも改善されるし、#1、#2で紹介した、5回の体重移動でスウィングする感覚も自然に身についてくるのだと、小池プロは話す。ただ……。連続素振りができるようになっても、実際に球を打つとうとすると、なかなか上手くスウィングできない。それはどこに問題があるのか？
「そういう人は、始動に問題があるんです。それについては……。次回、お話しすることにしましょう！」（小池）
THANKS／小達敏昭銀座ゴルフクリニック
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