「長谷部祐とギア問答!」は、国内外大手3メーカーで、誰もが知る有名クラブの企画開発を20年超やってきたスペシャリストの長谷部祐氏に、クラブに関する疑問を投げかけ、今何が起こっているのか?その真相を根掘り葉掘り聞き出すものです。クラブ開発の裏側では、クラブ開発の裏側では、こんなことが考えられているようです……。

「ゆり戻し」が2025年からのキーワード?

GD このマックスブームというのはまだ続きますか? 少なくとも来年、再来年あたりまではメーカーもそこに拠り所を求めるだろうと思うんですけど、数年経って振り返ってみたら、2024年の「タイトリスト GTがターニングポイントだったんだよね」っていうこともあり得るような気がします。

長谷部 46インチだ、47インチだ、長尺が進んでヘッドの大型が進んでいた時代から、ルールももちろんあるんですけど、結果的にはルールに縛られなくても振りやすさ、振り心地から考えた適正の長さに戻ってきていることを考えれば、「10K」に行きすぎた慣性モーメントも
ゆり戻しが起こって一定のところで落ち着いて、「適正重視」が語られるようになる。

ただ、適正重視を語るときに、今までイノベイティブな話をしていたメーカーはちょっと言いづらいと思うんですね。素材を変えたり、構造を変えたりしないから。だから何にも言わず、「いいもの出来たのでどうぞ」って言っているシンプルな「タイトリスト」が一番強かったりするなっていう気がしますね。

GD 「ゆり戻し」は今後のキーワードになってくると思うのですけど、行き過ぎから戻ってくることによって、実はそこが正解だったということも考えられます。「タイトリスト」はまだ行き過ぎていない。正解を目指して一歩一歩探っているような。だから、進化自体はすごく小さく見えるように思います。

長谷部 『GT2』の重心位置について触れると、『SIM2 MAX』に近いと思った部分があるんですけど、『SIM2 MAX』の重心がある時点でのスタンダードになっていたため、未だに中古市場でも高値で取引されるぐらい人気が続いています。

『GT2』が『SIM2 MAX』に変わるスタンダードになるくらいのポテンシャルを持っているんだとすれば、微細な変化で積み上げてきたタイトリストの価値になりますよね。

GD 「SIM2シリーズ」は今でも練習場とかでも打っている人をよく見かけます。

長谷部 まだまだユーザーが多いことを考えると、SIM2ユーザーが『GT』の良さに気づいた時に、ヘッド重量や価格とか普及にはいろいろ問題があるから、全員が全員『GT』にシフトするというわけにはいかないんですけど、ウェイト調整をすることによって軽量化もできるはずなので、SIM2ユーザーが『GT2』にスイッチしたら、しばらく『GT2』の人気は続くかもしれないですね。

GD そうすると、大慣性モーメント派とSIM2ユーザーを含めたスタンダード派の2極化が起こるかもしれませんね。『GT2』はロフトとかシャフトによって使えるユーザー層が範囲広そうなので、そこに気づいた人が今後スイッチを始めるかも。

長谷部 まだ「タイトリスト」のコアユーザー、その周辺で「タイトリスト」に興味を持っている人たちにしか広がっていないかもしれません。値段の問題もあるけれども、まだ『GT2』を手にされてない人も多いでしょう。これがじわじわと広がって、「GT2はいいな」って評判や口コミで広まれば、このクラブはもう1段上のレベルに上がると期待できますね。

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