
日米ツアーで21勝「Qi10」シリーズ
24年のPGAツアー開幕戦、ザ・セントリーでいち早く「Qi10 MAX」を投入したのはコリン・モリカワ。ミスに強く球がバラつかないので飛距離も出ると、開幕前に「Qi10 MAX」を選んだ理由を語っていたが、3日目の18番パー5では451ヤードのビッグドライブを披露。〝やさしく飛ばせる〞「Qi10 MAX」の実力を証明して見せた。
LPGAでは第2戦LPGAドライブオン選手権でネリー・コルダが使用し優勝。コルダは4月のメジャー第1戦、シェブロン選手権まで出場5連勝を含むシーズン7勝を挙げる活躍を見せた。
ネリー・コルダ
Nelly Korda
ネリー・コルダ
1978年のナンシー・ロペス、2005年のアニカ・ソレンスタム以来、史上3人目となる5試合連続優勝を飾ったネリー・コルダ。2024年シーズンLPGA年間最優秀選手賞も獲得
「Qi10 MAX」は2024年を象徴する〝10K〞ドライバーの代表格だが、最大の慣性モーメントを得るためにクラウン部のカーボン面積を前作よりも広げた「インフィニティカーボンクラウン」を採用。クラウン部の97%を占め、これによりフェースを支えるチタンフレームは71g と、ヘッド重量の35%以下にまで減っている。そしてヘッド後方を従来よりも8ミリ後ろに延ばし、フェースからヘッド後方までの長さはルール上限いっぱいの127ミリになり、投影面積は前作よりも約1割大きくなった。さらにカーボン使用率の増加に伴う軽量化で生まれた余剰重量を最適配分し、ヘッド後方下部には30gものタングステンウェイトを配している。
その結果、慣性モーメント1万g・㎠を実現。オフセンターヒットにも強く、芯を外してもフェースが当たり負けしないのでボールは真っすぐ飛んでいく。新たに開発された第3世代60層カーボンツイストフェースと、新開発フレームによってエネルギー伝達効率も向上しているため、初速も速い。まさに「ボールスピード」と「やさしさ」のどちらも併せ持った新時代のドライバーと言えよう。
「Qi10 MAX」のみならず「Qi10」シリーズは2024年大暴れ。DPワールドツアーの開幕戦、ドバイ招待ではトミー・フリートウッドが「Qi10 LS」で、翌週のヒーロードバイデザートクラシックでローリー・マキロイが「Qi10」で勝利を挙げる。同じ週のPGAツアーではニック・ダンラップが「Qi10 LS」で33年ぶりのアマチュア優勝。
スコッティ・シェフラーはマスターズを含むシーズン7勝を挙げ年間王者に輝いたほか、パリ五輪では金メダルを獲得した。
テーラーメイド Qi10 MAX
ルールを破らず限界を超えた「飛んで」「曲がらない」究極のドライバー
「大慣性モーメントを左右だけでなく上下まで追求し、寛容性を極限まで高めたモデル。さらに寛容性を求めるゴルファーの多くが望むつかまりやすさも、同時に高次元で成立させていて、トッププレーヤーからアベレージゴルファーまで幅広く使える“やさしい”ドライバーです」(クラブ設計家・松吉宗之)
テーラーメイド Qi10 LS
ヘッドスピードが速いプレーヤーに向けて、ロースピン・低弾道で飛ぶように設計された「Qi10 LS」。日米男女ツアーで3勝を挙げ、国内女子ツアーでは新垣比菜の6年ぶりの優勝を支えた。
テーラーメイド Qi10
オーソドックスなヘッド形状に、高弾道でさらなる飛距離を実現し、寛容性にも優れるバランスの取れた「Qi10」。スコッティ・シェフラー、ローリー・マキロイらが使用しPGAツアーだけで9勝を挙げた。
※『週刊ゴルフダイジェスト』2024年12月31日号 「2024ヒット商品」より