1試合で数億円を稼ぎ、華やかに世界中を飛び回る印象の強いPGAツアープレーヤー。しかしごく普通のシード選手の収支は我々が想像する以上に厳しいようだ。
画像: 2018年にジョンディアクラシックで優勝した31歳。フェデックスランキングが104位のマイケル・キム

2018年にジョンディアクラシックで優勝した31歳。フェデックスランキングが104位のマイケル・キム


Xで12.8万人のフォロワーを持つマイケル・キムはツアーの舞台裏についてこれまでも興味深い話題を提供してきたが、今回彼がXに投稿したのは24年シーズンの航空機代とホテル代。グラフで示された経費の合計は9万2000ドル超えで日本円にしておよそ1400万円。

「プライベートフライトには全くお金をかけずビジネスクラスはほとんど使わない。でもクレジットカードのポイントは貯まっているよ」のコメントを添え「トッププロの経費がどれだけかかっているのかは想像もできない」と付け加えた。

今季の彼の獲得賞金は148万ドル強(約2億2500万円)。旅費を十分に上回っているが、ここから税金が引かれてキャディフィーや食費などを差し引くと安泰とは言い難い。

30試合に出場し、予選突破17回、トップ10入り2回だった彼のポイントランクは104位。最高成績は10月のシュライナーズチルドンレンズオープンの5位タイ。

今年はメジャー大会に出場機会がなかったが「昨年は全英OPに出て32試合に参戦したから経費は今年より多かった」。

ツアー1勝しているキムの告白が表すのは生計を立てるためには多額の出費が必要で、保証されている収入はほとんどないということ。

試合に出れば出るほど経費がかさみ赤字になる選手も少なくない。プライベートジェットで飛び回るエリートたちの多くは本人の旅費だけでなく同行するコーチやマネジャー、トレーナーなどの経費を負担している。

年間90億円以上を稼いだスコッティ・シェフラーはお金にまつわる苦労はないのだろうが、他は推して知るべし。

「野球ならその年の成績が翌年の給料に反映される。でもゴルファーは毎年イチからスタート。楽じゃない」と言ったのは故ペイン・スチュワート。キムの未来が明るいことを切に願う。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年12月31日号「バック9」より

シェフラーはPGAツアーの"賞金システム"に苦言

PGAツアー選手たちの"賞金"と"稼ぎ"

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