“100切り”を達成するために大切なポイントを、東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロに解説してもらう同連載。今回は年末年始特別編! 「普段から自分の記事のコメントはチェックしています」という後藤プロが、2024年にYahoo!ニュースに掲載された記事のコメント欄から、気になるコメントをピックアップしてコメント返しを行った。

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画像: 東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

『なんでもかんでも安全に刻め、というアドバイスよりよっぽど良いと思う』

記事タイトル:

100切りを目指すなら「とにかく前に飛ばす」は卒業! リスクを避けて「しっかり刻む」ための考え方【100切り】

ピックアップしたコメント:

『・ >「正直、グリーンを狙ってチャレンジするならするで全然良いんです。バンカーが苦手でないなら、バンカーに入るリスクを承知の上でチャレンジはアリです。

良いね!そのままグリーンを狙うのも大きな選択肢だよね!
なんでもかんでも安全に刻め、というアドバイスよりよっぽど良いと思う』

後藤:元記事の内容をざっくり説明すると「100切りを目指すなら、とにかく前に飛ばすは卒業しましょう。もちろんチャレンジするのは全然アリですが、刻むことを選択したのにリスクを回避しきれていない方って多いんです」という話でした。

それにしても珍しい! 褒められることあんまりないですよね、Yahoo!ニュースのコメントで。この記事に限らず、ニュースサイトのコメント欄ってアンチコメントが膨れ上がっていくような気がしていたのですが、肯定的なコメントも結構多くて。うれしかったのでピックアップしました。僕はちゃんと見てます、ありがとうございます!

『ゴルフは確率のゲームなので、自分の平均の飛距離を基準にするのが、一番リスクが少ないと思うよ。』

記事タイトル:

マネジメントを考えるうえで「自分の飛距離」はナイスショットを基準にすべき! その理由とは?【100切り】

ピックアップしたコメント:

『「自分の飛距離」はナイスショットを基準にすべき! →色々な意見があるね。

でも、ゴルフは確率のゲームなので、自分の平均の飛距離を基準にするのが、一番リスクが少ないと思うよ。』

後藤:元記事の内容をざっくり説明すると「マネジメントの際はナイスショットの飛距離を基準にしておかないと、ナイスショットしたときにターゲットをオーバーしてしまう。良いショットを打ったはずなのに悪い結果につながってしまうよ」という話でした。

一方でコメントをくださった方のように「平均の飛距離」を基準にする理屈も僕はある程度理解できます。ただそのうえでナイスショットを基準にすべきと伝えたのは、上手い方の平均と上手くない方の平均ってブレ幅がかなり違うからです。

例えば安定して90台で回れる方ってミスショットはあんまりしないと思うんですよ。ここで言うミスとはシャンクとか大チョロ、大ダフリなどのこと。ちょっと薄い当たり方をして飛距離が落ちてしまうとか、少し左右に曲がっちゃう、みたいなことは起きても「フェース面に当たってボールを前に飛ばす」ことは比較的できると思います。

そういう方たち……「7番アイアンの飛距離が150ヤード、少し当たり損ねたら140とか130になっちゃいます」という方たちが平均飛距離でマネジメントを考えるのはまだわかるんですよ。

けれど、100切りを目指す方たちの平均っていくつになるか分かりますか?

ではわかりやすいように、先ほどの例と同じく7番アイアンで150ヤード飛ぶとしましょう。実際には100を切れておらず150ヤード飛ばせる方ってあまりいないと思いますが仮に、です。

おそらく100ヤードとかも出ますよ。110、120、130ヤードだってあります。もちろん120切りを目指すゴルファーと比べてショット力も全然ありますし、空振りやチョロといったミスもかなり減っているでしょう。でも平均値で考えていいほど狭いブレ幅ではないんです。そして「俺は平均135ヤードだから」と7番アイアンで打って、ナイスショットで150ヤード飛ばして目標を15ヤードオーバー、とか平気でありえるんですよね。

元記事でナイスショットを前提にマネジメントを考えてほしいとお伝えしたのは「オーバーしたくないから」です。ここがメインです。グリーンを狙うショットに限らず、基本的にオーバーってしたくないんです。

もちろん全部が全部じゃないですよ。オーバーのほうが良い場面もあるでしょう。しかし日本や世界のゴルフ場を見た時に、たぶんかなりの確率で奥より手前のほうが簡単なはずなんですよ。

100切りを目指す方なら「ここは奥のほうが難しい。ここは手前のほうが難しい」と考える余裕もないわけですし、そもそもナイスショットの確率も高いとは言えないでしょう。

だからこそナイスショットを基準にしておき、少なくとも奥へのミスをなくしておくんです。ナイスショットしたらグリーンに乗るし、10ヤードくらいのショートだったらまだグリーンに乗るかもしれない、20~30ヤードミスしたら手前からアプローチになる。そういう状況のほうが次打のリスクも少ないですよという話なんです。

コメントをくださった方は『自分の平均の飛距離を基準にするのが、一番リスクが少ないと思うよ。』とのことでしたが、こと100切りにおいては自分の平均距離を基準にするのが一番リスクが高いと思います。もちろんショットが上手くて安定しているなら平均飛距離で考えるのもアリですが、これは100切りを目指す方のレッスンなのでね。80台で回りますという方なのだとしたら、全然いいと思います。レベル感によって考え方もちょっと変わりますから。

で、何が怖いかって、yahoo!ニュースにはコメントにリアクションする機能として「共感した」「なるほど」「うーん」という3つのボタンがあるのですが、ピックアップしたコメントに「共感した」が16もついていたことです。少なくとも、100切りを目指す立場でこの記事を読んだという方は共感しちゃダメですよ!

協力/広尾ゴルフインパクト

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