【田島創志の「90切ったら試合に行こう!」】は、レギュラーツアーで優勝経験もあり、テレビ解説でもおなじみのトッププロ田島創志氏が、「競技ゴルフで結果を出すために必要なノウハウ」を伝授する競技ゴルファー養成企画です。スウィングの作り方、練習法、マネジメント……、「普段のゴルフ」と「競技ゴルフ」の違いをご紹介するものです。

競技ゴルファーの心得。誠実であること。他人への配慮を忘れないこと。

GD 競技ゴルフにハマった人の声を聞くと、「試合の緊張感がたまらない」と言います。競技出たての頃は、知り合いも仲間もいなくて、極端な話、参加者全員が自分より上手く感じることがあります。場違いなところに来ちゃったなと尻込みすることもあると思うんです。

田島 そこは人それぞれだと思うんですが、たかがゴルフなんですよ。ビクビクする必要はまったくなく、スタートの1時間前に到着していつも通りに準備すればいいんです。

GD スタート前に「俺は上手いんだぞオーラ」を出している人が多いように感じるんですが。あの雰囲気って独特ですよね。

田島 謙虚っぽくしている人もいれば、そうじゃない人もいます。ただ、そこを抑えられることも競技では大事で、僕の場合は父親が師匠なんですが、子供の頃からこっぴどく言われたのが、「スコアが良いからエライと思うな」ということでした。ゴルフが上手くなればなるほど、強くなればなるほど、いろんなものを見なきゃいけないし、目が届かなきゃいけない。

GD 本当に上手い人は、「俺、ゴルフ上手いんだよ」って絶対言わない。むしろ上手くない人のほうが虚勢を張っているように思います。逆にそこを抑えられるようになるとゴルフが上手くなるような気がするんですが。

田島 競技ゴルフが上手くなりたいと思うことと、ゴルフが上手くなってきた時に自分が周りからどう思われているのか、どう見せるかというのは、すごく大事なんですよ。ただ確かに言えることは、ルールブックの最初に書いてあるように、誠実であることと他人に配慮すること。この2つが究極に競技ゴルフには求められると思います。
 
その日150人が競技に参加していたとしたら、150人が同じ時間を過ごすわけで、自分のプレーがすごく遅かったら、他の人すべての1日のリズムを崩すことになります。例えばバンカーをならさなかったら、その後に入った人がひどい目にあったりするわけじゃないですか。そういったことを徹底的に排除していくのが競技ゴルフでもあるんです。
 
競技ゴルフはスコアを組み立てる楽しみ方もありますが、一緒に回っている人もそうだし、その1日を過ごしている人たちと同じ時間を共有できる、同じだけの時間を公平に共有できるっていう楽しみ方が競技ゴルフなんじゃないのかなって思います。

GD 「公平」って大事ですよね。

田島 時間はフェアなんですよ。だから例えば 一緒の組で1人が時間かかっちゃいました。そうしたら他の人たちがちょっと引っ張っていって回復させてあげるとかそういうのもゴルフだから、それを「お前、時間かかっただろう」とかいきなり言ったりとかするのは公平さにかけると思うし、相手への配慮もかけていると思います。

GD 4人1組で約5時間一緒にいるわけだから、「今日は楽しかったよね」って終わるのが1番いいわけですよね。

田島 最初はどういう人かも知らない。だけどゴルフをやれば大体の性格がわかるし、この人は几帳面なんだなとか、この人はなんとなくショット打つまで結構いろんなこと考えていてプレー早いなとか、この人はボールに行くまで何も考えてなくて行ってから考えるからプレー遅めだなとか。結構僕は見るようにしていますけど。

GD とは言っても、競技となると戦いです。人と戦う、コースと戦う、自分と戦う。いろんな戦いがあると思うんですが、どんなタイプが競技ゴルフには合っていると思いますか?

田島 僕は自分を客観視できる人がいいと思います。上から俯瞰して自分のことを見られる人。熱くなっちゃってもう自分のことしか考えられない人じゃなくて、俯瞰で今自分の置かれている状況を常に見られる人が競技者として大成するんじゃないかなと。

GD それってプロゴルファーにもいますか?

田島 強い人は見ていると思います。下手な人は見てない。自分の置かれている状況をもう1人の自分がちゃんと解説すればいいだけです。これは小学生の時からやっていることですけど、父親に「もう1人の自分を横に置いておくんだ」って。「ミスした時にお前はこの状況でこうやろうとしているけど、もう1人の客観視している自分がどう思うのかいつも問いかけろ」って言われました。
 
例えば林の中入れてしまった時に、自分は気持ちが前に行っているから狭い隙間を抜こうとしている。その状況を客観視したら、「残り100ヤードなんだから横に出したってお前の技術だったらパー獲れるだろう」。そういうやり取りをするんですよ。隙間を狙ったらワンチャンスバーディがあるかもしれないけど、「お前どうする?」って対話するんですよ。

GD ブレーキをかける自分と、アクセルを踏む自分がいる。「ここは狙っていけよ」って後押しすることもある?

田島 もちろん。「お前ここで行かなきゃどうすんだよ。レイアップしていたら勝てないじゃないか」って。それが上手くハマることもあれば、ハマらないこともある。それも競技ゴルフを楽しむ要素ですよね。

GD ゴルフを長くやっていると何をやっても上手くいくという日があります。それを「ゾーンに入る」という言い方をしますが、ゾーンに入ることは自分でコントロールできるものなんですか?

田島 疑似ゾーンに入ることはトレーニングすればできると思います。

GD それには客観視するもう1人の自分の存在が大事なような気がするんだけど。

田島 状況的にいろんなものがクリアに見えている状態という意味では、もう1人の自分がいることによって冷静な判断がしやすくなります。ボールを上手く打つことも大事ですが、競技ゴルフをやっていくとなれば、そういったトレーニングも必要だと思います。

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