
グレッグ・ノーマンとLIVツアーについて語ったローリー・マキロイ
22年の夏以降、LIVのCEO兼コミッショナーを務めてきたグレッグ・ノーマンの退任についてマキロイはこんな優しい言葉を口にした。
「グレッグは最初の数年間は多くの非難を浴びました。おそらく彼はゴルフ界でそういった(批判の矢面に立つ)役割を担える数少ない人物。リーグを軌道に乗せた点は称賛に値します」
LIV批判の急先鋒だった頃は声高にノーマンの解任を要求。「彼は舞台から退場すべき」と主張したが、時とともにその口調は和らいできた。
ノーマンの後任に就いたスコット・オニール氏は、元NBA及びNHLの幹部として数十年の経験を持っている。
「スポーツ界でチームやオーナーグループの管理に素晴らしい実績を残してきた人スポーツリーグを引き継ぐのにふさわしい資格を持っている」と評価。「LIVが確立した今、CEOの交代は良い動きだと思います」と批判一辺倒だった頃とは別人のような発言。
マキロイが評価したオニール氏の手腕なのか、LIVは今年になってFOXスポーツと新たなテレビ契約を発表した。
マキロイによると、オニール氏の加入によってLIVが今後も存在し続ける可能性が「高くなった」という。「正直彼らの将来がどうなるかは分からない。しかし今の動きを見ているとすぐに(LIVが)消えることはなさそうですね」と記者団に語った。かつてLIV消滅を願ったPGAツアーの顔は諦めにも似た境地に達したようだ。
以前ノーマンは「54ホール、ショットガンスタートは絶対に変わらない。PGAツアーがPIF(サウジの政府系ファンド)から資金を得ようが2つのリーグが一緒になることはない」と明言していた。ノーマンは去ってもその方針は変わらない。
つまりゴルフ界の分断は今後も続くということだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月11日号「バック9」より