「長谷部祐とギア問答!」は、国内外大手3メーカーで、誰もが知る有名クラブの企画開発を20年超やってきたスペシャリストの長谷部祐氏に、クラブに関する疑問を投げかけ、今何が起こっているのか? その真相を根掘り葉掘り聞き出すものです。クラブ開発の裏側では、クラブ開発の裏側では、こんなことが考えられているようです……。

テーラーメイド『Qi35』が「MAX」の存在価値を高める?

GD ドライバーは深い重心、低い重心を目指してきたとは思うんですけ、2025年モデルはまだそこを目指している感じがしますか?

長谷部 そこは変わらないと思います。「テーラーメイド」はかなり大胆に前重心を積極的にやろうとしていますよね。「浅い重心もこのヘッドはできますよ」ってあえて言い出したのは、深い重心が良いよって言いながらも「前重心にするともっと飛ぶよ」とも言えると思うんです。
 
試打して購入した時とその後では、スウィングのバラツキが起きてしまうアマチュアにとってこの機能はとても有効だと思います。「キャロウェイ」は前重心には積極的にしてないですね。ただその代わりに『♢♢♢』(トリプルダイヤ)という商品を用意しているので「前重心が良ければこちらをどうぞ」っていう形で提供しています。

GD そう考えると「タイトリスト」って『GT』もそうですけど、1、2、3、4で重心位置が浅いのが「4」で、「1」が一番深いのでわかりやすさがありますよね。ある意味、何もできない、何もしないっていうのがタイトリストで、「はい。これが完成形」っていうことですよね。

長谷部 「タイトリスト」は見た目の印象と求められる機能というものを持っていて、カテゴライズされている中で考えているので、小さなヘッドで慣性モーメントを高めようとか一切考えてないと思います。

「テーラーメイド」が『レギュラーモデル』を中心に重心位置を変えられるようにしたことは、結果的にマックス系の領域が広がったような気がします。

『MAX』はやさしいんだけど、ちょっと異端児っぽい扱いもされていてところに、今回『レギュラー』がMAXに近づいたことで本格的にMAX系の大慣性モーメントヘッドが主流になれるチャンスがやってきた気がするんですよね。本来レギュラーモデルが一番売れる中で、「ピン」の『G430 MAX 10K』 が売れたように、MAX系が注目される年なのかもしれないですね。

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