日本にはない遊び心いっぱいの傑作9ホールのコースがタイのバンコクにある。しかも海軍が所有しているというから驚く。
画像: タイ海軍スポーツ開発センター内にあるバンナー海軍GC

タイ海軍スポーツ開発センター内にあるバンナー海軍GC

紹介してくれたのは、世界の名コースを380カ所巡ったJGAゴルフミュージアム参与の武居振一氏だ。以前から海軍施設というのが気になっていて訪れたという。

向かった先はタイ海軍スポーツ開発センター内にあるバンナー海軍GC。街の中心部から車で30分ほどのパブリックで、軍人だけでなく一般ゴルファーにも開放しているのだ。

以下は武居氏の感想──。各自にキャディが付くので、初めてでも楽に回れた。9ホールながら前半と後半がまるで別物に思えるほどのレイアウト。ティー、グリーンの位置が変えられ、まるで手品を見ているような不思議さだった。

例えばスタート1番は右ドッグレッグのパー5。後半の10番は同じコースながらストレートなパー4に早変わり。実は前半の8番パー3のティーを100ヤード下げて使っているわけで、まるでビックリ箱のようなルーティングに感心するやら、笑ってしまうやら……。

また、前半最終9番右ドッグパー5は、後半15番のストレートなパー5を2打目あたりから右にドッグさせて、なんと10番ティーの横にあるグリーンを使う迷路のようなレイアウトに変身。

こんなルーティングを設計・発案したのはタイ海軍スポーツ開発センターのスタッフ。「長年試行錯誤を繰り返した苦労の歴史があった」とスタート小屋のプロが説明してくれた。

プレーフィーはキャディ(必須)チップ込みで4000円。グリーンの旗に2色の国際信号旗を挿しているのもアイデアものだ。夕方になると笛の合図で、タイ王国海軍旗を水兵がスルスルと降ろす光景は、いかにも海軍施設らしく印象的だった。

日本にも若洲GL近くの“埋立島”は更地のまま残っている。都心から近くにこんな9ホールができれば利用者は増えると思う。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月18日号「バック9」より

タイのゴルフ場

This article is a sponsored article by
''.