全国から問い合わせが殺到するという知る人ぞ知る人気ショップ「ゴルフステージ成城」のクラブナビゲーター吉田朋広氏が注目するギアを徹底検証・解説する企画。今回は前回に続いてフジクラのジュエルラインシリーズ「ダイヤモンドスピーダー」。そのハイブリッド用、アイアン用シャフトを検証!
 
▶︎ダイヤモンドスピーダー ドライバー編を読む
 
▶︎ダイヤモンドスピーダー フェアウェイウッド編を読む

40グラム台が追加された
ダイヤモンドスピーダー ハイブリッド

まずはハイブリッド用から検証していきます。テストクラブ・テーラーメイドステルス2PLUS ハイブリッド、長さは40インチです。

ダイヤモンドスピーダー ハイブリッドは40グラム台の「HB4」から80グラム台の「HB8」までの全5種類の重量がラインナップ。HB4、HB5、HB6、HB7はRフレックスとSフレックス。最も重いHB8はSフレックスとXフレックスが用意されています。

画像: ダイヤモンドスピーダー ハイブリッドは全5種類の重量がラインナップ

ダイヤモンドスピーダー ハイブリッドは全5種類の重量がラインナップ

HB4とHB5はダイヤモンドスピーダー FWのFW4との繋がりをイメージしやすくなっています。40グラム台のHB4は今回新たに追加されたモデルです。HB4とHB5のフレックス、重量、トルクは以下の通り。

HB4とHB5どちらもRフレックスはワッグルした際に先端部分の動きもがありますが、実際にスウィングすると思ったよりも動きは小さく、ボールのつかまりの良さと拾いやすさがあります。打ち出し角度もあり、ボールをやさしくとらえてくれるフレックスです。

フレックス重量トルク振動数
HB4(R)46グラム3.3234CPM
HB4(S)47.5グラム3.3244CPM
HB5(R)56グラム2.7242CPM
HB5(S)57.5グラム2.7251CPM

Sフレックスはロートルクですが、硬さを感じにくいスムーズな振り心地です。先端部分のしなり戻りでボールをとらえてくれますが、とくにHB5(S)は左へのボールのつかまりが抑えられているのでターゲットに対して直線的に狙って行ける印象です。HB4、HB5共にこの重量帯のハイブリッドシャフトとしては非常にパワーがあります。フジクラの開発力に驚きます。HB4が新たに追加された事でユーザーの幅が広がるでしょう。

HB6、HB7はFW5、FW6との繋がりをイメージしています(フレックス、振動数は以下の通り)。HB6もHB7もRフレックスはシャフト重量は10グラム違いますが、どちらもロートルクらしい引き締まったフィーリングです。トルクもHB7は1.7とかなりのロートルクですが、Rフレックスはどちらもしなり戻りも良く、中調子のシャフトですが、先端部分の動きもありますので楽にボールをとらえてくれます。右へのミスを防ぎたいスウィングで振り抜くタイプの方に良いでしょう。

フレックス重量トルク振動数
HB6(R)65グラム2.1252CPM
HB6(S)66グラム2.1262CPM
HB7(R)76グラム1.7261CPM
HB7(S)77.5グラム1.7269CPM
HB8(S)87グラム1.5281CPM
HB8(X)88.5グラム1.5289CPM

Sフレックスはしっかりとした剛性感がありますが、硬すぎることもなく、狙った方向へ打ち出しやすいと思います。とくHB7Sはダイヤモンドスピーダー ハイブリッドのロートルク設計を感じやすく先端部分の剛性感もしっかりとしています。インパクトでヘッドの戻りは速いものの、左へのボールの巻き込みは気になりませんし、方向性を求める方に良いと思います。打ち込むタイプのゴルファーもSフレックスをオススメします。

また、HB8のトルクは1.5とかなりのロートルクです。Sフレックスはシャフト振動数も281CPMで重さもある低トルク設計ですので、しっかりとした切り返しが必要ですが、パワーがある方ならしなやかさも感じられると思います。方向性が良いのでボールの上がりやすいヘッドとのマッチングが良さそうです。

Xはしっかりと打ち込める方にはシャフト全体の硬度の高さとロートルクによる捻れない設計がもたらすシャフト挙動は他のモデルでは得る事のできない唯一無二のシャフトです。興味のある方は試してみて下さい。

ダイヤモンドスピーダー ハイブリッドは各モデル2フレックスのシンプルなフレックス展開のシャフトですので、Rフレックスだと軟らかく感じ、Sフレックスだと硬く感じると言う場合はRフレックスのシャフトの先端部分を(チップ)カットして装着する事も可能です。自分のクラブの重心設計やスウィングに合わせて好みのフィーリングに製作する事ができます。チップカット装着についてはジュエルライン登録店で相談すると良いでしょう。

唯一無二のフィーリングを体感できるダイヤモンドスピーダーIRON10

最後はアイアン用を検証していきましょう。テストクラブは「エポン AF 507」 7番アイアンで長さは37インチです。ダイヤモンドスピーダー IRONは40グラム台の「IRON4」、60グラム台の「IRON 6」、80グラム台の「IRON8」、そして最も重い100グラム台の「IRON10」4つの重量のラインナップされています。

IRON4から早速打ってみましょう。IRON4は24ダイヤモンドスピーダー IRONで新たに追加されたモデルです。前作の最軽量モデルの60グラム台よりもRフレックスで19グラムも軽量になっています。ここ数年の間に増えてきた軽量アイアンシャフトのニーズに対応したモデルです。

フレックス重量トルク振動数
IRON4(R)46グラム2.5~2.3254CPM
IRON4(S)47.5グラム2.5~2.3266CPM
IRON6(R)66グラム1.9~1.7265CPM
IRON6(S)67.5グラム1.9~1.7278CPM
IRON8(R)85.5グラム1.5~1.3279CPM
IRON8(S)87.5グラム1.5~1.3293CPM
IRON10(R)105.5グラム1.1~0.9313CPM
IRON10(X)107.5グラム1.1~0.9325CPM

R、 Sフレックスのどちらもロートルクらしくレスポンスが良く、スウィングプレーン上で捻れずにしなり戻りの気持ち良いシャフトです。軽量アイアンシャフトでもインパクト時に感じる頼りなさはありません。Rフレックスは切り返しもスムーズで、適度に先端部分がしなることで弾道の高さも出てボールのつかまりが良いですね。SフレックスはスッキリとしたフィーリングでRフレックスよりもボールのつかまりが抑えられるぶん、ターゲットに対してライン出しがしやすい感じです。

画像: ダイヤモンドスピーダーIRON

ダイヤモンドスピーダーIRON

シャフト先端部分がしっかりとしてますので打ち込んでも頼りなさは感じません。40グラム台の軽量アイアンシャフトの概念を覆す完成度です。パフォーマンスの高さに正直驚きました。

「IRON6」のRフレックスは66グラムとアイアンで飛距離を求めるシニアプレーヤーに使いやすい重量のアイアンシャフトです。ロートルク設計らしいシャープさと穏やかなシャフト挙動が心地よいフレックスです。スウィングスピードが速くなくても、やさしくボールをとらえてくれます。一方、Sフレックスは剛性感が上がりダイヤモンドスピーダーらしいスピード感のある切れ味が鋭いフレックスです。インパクト時にしっかりと打ち込むスウィングタイプの方でも頼りなさはないでしょう。

「IRON6」はアイアンの飛距離アップを目的にシャフトを選ぶアマチュアゴルファーに扱いやすくオススメ。ヘッドスピードに関係なくスウィングタイプに合わせて選ぶのが良いでしょう。

「IRON8」は超高弾性シート採用シャフトらしい強靭さがあります。しなり戻りのスピード感の一気にインパクトを迎えるダイヤモンドスピーダーアイアンらしさを感じます。スチールシャフト以上の低トルク設計のシャフトですが、Rフレックスはタメも作りやすく、適度にしなりを感じられますのでロートルクでも扱いやすさも感じます。Sフレックスは手元側にしっかりとした硬さを感じられ、レスポンスの良いしなり戻りから加速したままインパクトを迎えるダイヤモンドスピーダーアイアンの特長が分かりやすいフレックスです。

IRON8は100グラム前後の中重量帯スチールシャフトから飛距離性能を重視した設計のカーボンシャフトへの変更を考えている方は候補に入れても良いと思います。

IRON 10はマテリアルに超高弾性シートを採用することで実現できるこの低トルク設計はスチールシャフトとは異なるフィーリングを実現しています。Sフレックスはバット径も15.40と太めで、シャフト振動数313CPMです。潰れないしっかりとした手元の剛性感があり、しなりも少ないのでハードに感じますが、超高弾性シート特有のしなり戻りのスピードの速さで一気にインパクトまで加速してくれる事でボールをしっかりと弾き飛ばしてくれます。

これは同重量帯のスチールシャフトでは体感できないフィーリングです。Xフレックスはシャフト振動数325CPMとさらに硬く引き締まったフィーリングですので合う方、合わない方がはっきり別れるフレックスです。しっかりと打ち込んでもブレない弾道でターゲットを狙えるダイヤモンドスピーダーIRON10のXフレックスだけが持つ唯一無二のフィーリングを是非試してみて下さい。

ダイヤモンドスピーダーIRONは超高弾性シート使用の飛距離追及型ロートルク設計のアイアンシャフトです。装着するヘッドの重心設計によって違いは出ますが、手元側の剛性が高いことでやや硬く感じてしまう方もいると思います。そのような方は是非番手ずらし製作をオススメします。番手ずらしとは例えば6番アイアン用のシャフトで7番アイアンを製作する方法ですが、詳しくはフジクラジュエルライン登録店でご相談いただくことを推奨します。

This article is a sponsored article by
''.