ゆっくりクラブを上げられると、足の動きが良くなる

「右手コロコロドリル」同様に、「左手コロコロドリル」でテークバックがゆっくり上がる感覚をつかむ
GD なるほどです。言い方を換えると、ボールをゆっくり転がそうとすれば自ずとグリップに力が入らないということですね。では、自分がちょっとやってみます。まずボールの後ろ60センチにもう1個のボールをセット。構えを作って左足を右足に寄せる。この形からクラブヘッドの後ろ側を手で動かして後ろのボールを真後ろに優しくコロコロと転がしながら、続けて腕、肩、腰の順でクラブを右へ上げていく。リズムを重視しながら手が右耳の高さのトップに到達する寸前で左足を踏み出し、ここからはテークバックとは逆に腰、肩、腕、手の順で動かしていく。そして最後にクラブが動いてくる。こんな感じでどうでしょうか?
原田 見ていると相当グリップを緩く持っていましたね。その力加減でボールを転がしたので、転がりが優しくゆっくり転がせていました。その結果、5の足を踏み込んでからの動きがスムーズでクラブが最後に下りてきていました。それでいいですよ。なんとか合格の範囲内です。
GD ほっとしました。思ったよりスムーズにできてよかったです。自分は切り返しから左への踏み込みが永遠の課題みたいになっていたんです。でも、このタイミングドリルを学んだことで、課題克服への光が見えてきそうな手ごたえがあります。

スウィングで動作の順番を守ることはとても重要
原田 スウィングで動作の順番を守ることはとても重要ですからね。光はもう見えているんじゃないですか。これからもこのドリルにしっかり取り組んで本物の正しいスウィングを身に付けてください。
●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)
はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。
撮影協力/梅里カントリークラブ、ENゴルフレンジ