飛距離があまり出ない日高将史プロが昨年38歳にしてチャレンジツアーで優勝できたとき「アプローチのおかげです」と言った。というのも、実はツアーの中でアプローチが上手い選手は? と聞くと、必ず名前が挙がるほど知る人ぞ知る小技の名手なのだ。そこで週刊ゴルフダイジェスト3月18日ではザックリ&トップを克服するアプローチの極意を教えてもらっている。「みんゴル」でも2回に分けてご紹介しよう。【2回中2回目】
 
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画像: アプローチの基本は左足を少し下げたオープンスタンスにヘッド軌道はイン・トゥ・イン!【ボールだけキレイに打てるアプローチ②】

ABEMAツアー勝ちました!解説/日高将史
ひだか・まさし。1986年生まれ。宮崎県出身。170センチ66キロとツアープロの中では小柄ながら、昨年はチャレンジツアーで9年ぶりの2勝目を挙げ、今季レギュラーツアーに参戦する注目の選手。

ヘッドの軌道はイン・トゥ・インになる

日高 もうひとつ、大事なポイントがヘッド軌道です。アプローチはオープンスタンスに立って、カット軌道で振るものだと思っている人が少なくありませんが、基本的にイン・トゥ・インです。

GD カット軌道はダメなんですか?

日高 カット軌道はヘッドの入射角が鋭角になりヘッドが地面に刺さりやすいですし、インパクトが点になりやすいので、フェースにボールが乗らず距離感を合わせづらくなります。

GD スクエアなスタンスではダメでしょうか?

日高 アプローチは振り幅が小さいため、体の回転がしやすいようにスタンスを少しオープンにしたほうが振り抜きやすいからです。そこで僕がオススメしているのが、左足つま先を開かず、少し下げるだけのオープンスタンスです。
 
左足つま先を開かないことで、カット軌道になりづらいのと、程よく体の回転を制御しているので右手と体の一体感が出しやすく、より手打ちを防げるからです。結果、ヘッドの動きがイン・トゥ・インになるのでフェースでボールを押す感覚も出せて、ザックリ&トップのミスを防ぎつつ距離感も出せる動きになります。

画像: カット軌道ではなくイン・トゥ・イン軌道で振るので、フェースにボールが長く乗る感覚が湧きやすく距離感も出しやすい。ヘッドの入射角も緩やかになるので、ヘッドが地面に突き刺さるザックリのミスも防げる

カット軌道ではなくイン・トゥ・イン軌道で振るので、フェースにボールが長く乗る感覚が湧きやすく距離感も出しやすい。ヘッドの入射角も緩やかになるので、ヘッドが地面に突き刺さるザックリのミスも防げる

左足が目標ラインと直角に交わる

左足つま先を開くのではなく、半足後ろに下げることでカット軌道になりにくく、体の回転をスムーズに行うことができる。

画像: 開かない!

開かない!

イン・トゥ・インの動きで大切なことは…

体、手元、ヘッドの関係性をキープすること!
スウィング中、グリップエンドを常におヘソに向け続けるイメージで体、手元、ヘッドを同じスピードで動かすと、イン・トゥ・イン軌道になりやすくザックリ&トップのミスが起きにくくなる。

画像: 手元を出したらミスするよ!

手元を出したらミスするよ!

左手はインパクトの緩みを防いでくれる

日高 右手は、勝手な動きを抑えつつフェースの面を意識する役割として使いますが、左手のグリップの役割ってわかりますか?

GD 教えてください。

日高 インパクトでの緩みをさせない役割があるんです。

GD どういうことでしょうか。

日高 右手の動きを制御しても、緊張するとインパクトで緩んでザックリやトップすることがあります。それを左手の中指、薬指、小指をしっかり握ることで防げるんです。左手のこの3本をしっかり握ることだけを意識すれば、あとは胸を回して振りつつ右手でフェース面を意識する。これさえやれば、ダフリとトップは必ず防げるので練習してみてください。

画像: スウィング中、一定の力加減で振るだけ

スウィング中、一定の力加減で振るだけ

中指・薬指・小指を強く握ろう

1球ずつ目標を変えてどの景色で打っても握る強さが一定になるようにする
練習場ではできるのにコースに出るとミスを連発する理由は、景色によって右手を使いたくなってしまうことがあるという日高。本番でミスしないために、練習場ではいろいろなターゲットを狙う練習をする。できれば、1球ずつガラッと方向を変えて練習すると、手打ちを矯正できるようになってくる。

画像: フェースにボールが乗る時間が長くなりますよ

フェースにボールが乗る時間が長くなりますよ

THANKS/UMKカントリークラブ 
PHOTO/ARAKISHIN

※週刊ゴルフダイジェスト3月18日号「ボールだけきれいに打てるアプローチ」より一部抜粋

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