どんどん進化している最新ドライバー。でも、苦手な人も増えているのはなぜなのか? ギアオタクでフィッターの小倉勇人と考えてみた。
画像: やさしいはずの最近のドライバー、上手く打てないのはなぜ?(写真はイメージ)

やさしいはずの最近のドライバー、上手く打てないのはなぜ?(写真はイメージ)

いまどきドライバーが苦手な人、結構いる

クラブフィッター小倉です。今回はドライバーをテーマにお話したいと思います。ゴルフクラブの中で、最も飛距離の出るクラブがドライバー。狙い通りの弾道が打てるとこれほど爽快なクラブは、他にないといっていいでしょう。その反面、苦手としているゴルファーが多いクラブでもあります。

現代のドライバーは、技術の進歩により少々打点がズレても曲がりにくく、飛距離も落ちづらいモデルばかりです。それだけ進化しているにも関わらず、誰にでもやさしいといわれるドライバーは、生まれていません。なぜでしょうか。理由はいくつかあると思いますが、個人的な考察として、他のクラブとのギャップが大きくなったことが大きな原因のひとつだと考えています。

ゴルフクラブのウッド類がその名の通り、木材で作られていた時代のドライバーは、すぐその下の3Wと比較して、ヘッドサイズもそれほど差がありませんでしたし、長さも半インチ程度しか差がありませんでした。それが現在では、ドライバーのヘッドサイズは、3Wの約2倍に大きくなり、長さも2インチ以上長くなっています。

3W以下のクラブは、木製の時代から、技術的に大きく進化しているものの、ヘッドサイズは多少大きくなっていますが、長さなど大きく変化していません。技術的にヘッドサイズを大きくすることは可能ですが、芝からボールを打つクラブである以上、デメリットのほうが増えてしまうため、サイズを大きくできないのです。ドライバーはティーアップして使用するため、空気以外の抵抗がなく、ヘッドを大きくしてもメリットのほうが多い。ですから、だんだんと大型化していきました。その結果、打点のミスに強くすることができたため、よりヘッドスピードを高めやすくするために長尺化していったのです。

このドライバーだけが独自に進化したことは、必然だと思いますし、良いことだと思っています。しかし他のクラブとのギャップが広がってしまったが故に、打ちこなすには、他のクラブとは別のスウィングが必要になったと感じているのです。それが、進化してやさしいはずのドライバーに、やさしさを感じられないゴルファーが一定数いる原因のひとつなのかな、と思います。

私は、ひとつのスウィングですべてのクラブを打ちたいと考えているため、小ぶりなヘッドが好みです。長さも最大で45インチまでにしています。そのおかげで、調子が悪い時でも全クラブのミスが同じ傾向になるため、それなりのゴルフができています。

近年、一定のゴルファーに支持されているミニドライバーは、43.75インチ、330cc前後と現代のドライバーと3Wの中間に位置するスペックになっています。現代のドライバーと比べて、振り心地のギャップが小さいため、支持されているのかなと分析しています。

他のクラブと比べて、ドライバーが難しいと感じるゴルファーは、まずは「他の番手とは違う道具」というのこと認識して練習してみてはいかがでしょうか。他のクラブとは一線を画す”長く動かしづらいクラブ”であるという認識で振ってみてください。それだけでも何かしらの変化は起きると思いますよ。

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