ムービングサタデーの3日目は、気温15.7度、風速3.3m/sと穏やかな天候となりました。アウトからワンウェイでのスタートとなりトップは7時、最終組は10時45分と長い1日になります。8時10分スタートの臼井麗香、8時20分スタートの蛭田みな美選手が67とスコアを伸ばしてトータル4アンダーの17位タイ、同じく67を出した河本結選手もトータル6アンダーで11位タイまでジャンプアップしています。
上位陣でスコアを伸ばしたのはルーキーの入谷響選手が68でトータル7アンダー。桑木志帆、菅楓華、渡邉彩香選手らと同じく首位から4打差の7位タイグループで最終日を迎えます。
首位の穴井詩選手は、飛距離を武器にパー5で2オンしバーディを奪うプレーで4つあるパー5を見てみると、3番は3日間バーディ、5番でも2日間バーディ、15番ではイーグル、バーディ、バーディ、18番でも2日間バーディとパー5だけで11ストロークを稼ぐ固め打ち。37歳になった今季でもドライビングディスタンスは4位と衰えを感じさせません。

パー5で1イーグル9バーディと荒稼ぎし首位で最終日を迎える穴井詩
ラウンド後の囲み取材では「ロングが獲れるのが1番かなと思います。18番以外はほぼほぼ2オンなので」と飛んで曲がらないドライバーやフェアウェイウッドの上手さが光ります。最終組は39歳の藤田さいき、42歳の全美貞で同組内では最年少。「ちょっと嬉しいですね(笑)、ベテランならではの技を勉強させてもらえる」と23年4月以来の6勝目を目指します。

腰痛を抱えながら1打差の2位で最終日を迎える藤田さいき
1打差の藤田さいき選手は、穴井選手より2つ年上の39歳。しかも今週はぎっくり腰で針治療をしながらの出場ですが、高い経験値を生かしてフルショットはせずに、奥が高い受けグリーンに対する攻略法は「手前から攻めるゴルフを徹底してます」とのこと。満身創痍の体で雨予報の最終日に向けてアプローチを調整したいと話します。
以前スウィングについて話を聞くと、「年齢を重ねるごとに体に負担の少ないスウィングへとマイナーチェンジしている」と教えてくれました。クラブに仕事をさせるように丸く振るスウィングは、グリップを強く握らずに始動しフィニッシュへと振り抜きます。22年11月以来の7勝目へ向けて8時50分の最終組でスタートします。
首位から2打差の3位タイには、初優勝を狙う3年目の小林光希選手。今季は開幕から2試合予選落ちしていましたが前週の「アクサレディス」を4位タイで終え、4月15日に23歳になる誕生日を前に、ようやくスタートが切れたようです。先週に引き続き好調なショットで70・67・70とスコアを伸ばしています。

ツアー3年目の23歳、小林光希は2打差から初優勝を狙う
傾斜が強いグリーンに対して奥からの下りのラインに付けたくないので、上りのラインを残すようマネジメントするも「上りが打ち切れていない」と悔しさをにじませます。明日は朝から雨予報で上りのラインはさらにスピードが遅くなるはず。ラウンド後と明日朝の練習で上りのパットでラインを外さずにしっかり打てるかがポイントになりそうです。
首位から5打差までに14名でベテラン、中堅、ルーキーと誰が勝つかわからない群雄割拠の様相。午前中の強い雨予報がどれだけプレーに影響が出るのでしょうか。明日も現地からのレポートをお届けします。
写真/有原裕晶