
4月1日からクレカのサイン決済がNGに(写真はイメージ)
このように、クレジットカード決済の不正利用対策は多くの企業にとって急務となっている。実は、ゴルフ場でのプレー代やゴルフ用品の購入で気軽に利用しているクレジットカードの利用方法が変更される。
かつてクレジットカードでの支払いでよく言われた「サインをお願いします」という言葉は、どこかステータス性があって誇らしくもあったのだが、このサイン決済が4月1日から原則NGになったのだ。
本来、クレジットカード利用の際には暗証番号の入力が必要なのだが、暗証番号を忘れた際の救済措置としてサインの代わりに「暗証番号スキップ(PINバイパス)」という仕組みが導入されていた。これが3月31日をもって廃止されることになり、4月からは原則として暗証番号による決済しか認められないことになる。
理由は、クレジットカードのセキュリティ強化の一環で、ICチップを搭載したカードへの移行が先の東京五輪を契機に急速に進み、各店舗にも対応が義務付けられて、その過程で決済端末の切り替えが求められ、暗証番号入力が普及したからだという。
日本クレジット協会によると、「今日ではカード会員の8割超が暗証番号を知っていて、暗証番号を忘れる人はほとんどいない」とし、サイン決済ができなくなった場合に困る人は約3割だという調査結果もある。ただし、誤解のないように補足すると、全てのクレジットカードで暗証番号の入力が必要になるわけではない。
すでに海外では主流になり、日本でも導入が広がっているタッチ決済は一定額以下の支払い(店やカード会社によっても異なるが一般には1万5000円以下)であれば暗証番号なしでも決済が可能だ。
とはいえ、上限額を超えるとやはり暗証番号が必要になるので、忘れてしまっている人は、いまのうちに確認しておくようお勧めしたい。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年4月22日号「バック9」より