ビギナーにとって慣れるまで少し難しいのが、ドライバーを筆頭としたウッド類の構え方。というのも、リーディングエッジやスコアラインを基準に構えれば目標に対してフェースをまっすぐに向けられるアイアンやウェッジとは違い、ウッド類はソールがラウンドしているぶん視覚的に混乱しやすい。フェースを目標にまっすぐ向けた状態=まっすぐ構えた状態とは限らないからだ。

アイアンやウェッジの場合、リーディングエッジやスコアラインの一番下を目標にまっすぐ向けるように構えればいい
ウッド類の場合は「ポンとヘッドを置いた状態が、そのドライバーヘッドにとってのまっすぐなんです」とJJコーチ。

何も手を加えずヘッドを地面に据わらせた状態が、そのヘッドにとっての「まっすぐ」な状態だ
「モデルによっては据わらせるとフェースが閉じているように見えるものもあれば開いて見えるのもあります。でも基本的にはどう見えようと自然に据わらせた状態が、そのドライバーにとってまっすぐ構えた状態なんです。視覚的には目標方向に向いていないように見えても、そこは惑わされずに信じ切ってほしいですね」(JJコーチ、以下同)

ウッド類の場合モデルによってまっすぐ構えたときのフェースの向きは違う。写真は一例で、どちらもまっすぐ構えられている
とくにビギナーの場合、ショートアイアンからアドレスやスウィングを覚えることが多いだろう。しかしアイアンと同じようにリーディングエッジやフェースの向きという視覚的な情報を基準にまっすぐ構えようとして、間違った構え方になっているケースは少なくないという。
「たとえばオープンフェースのドライバーを使っていて、フェースがまっすぐに見えないから気持ち悪く感じてフェースを立ててしまう、といった感じですね。それって見た目としてはまっすぐかもしれませんが、後ろから見ると左を向いていることになってしまうんです。それで『高さが出ずに左に飛んでしまう』って悩んでしまったり……。これは一例ですが、そもそも『ドライバーにとってのまっすぐ』で構えられていないことでミスが起きていることも十分考えられます」
ドライバーはモデルによってまっすぐ構えたときのフェース向きが違い、見え方も変わる。そこがビギナーにとっては混乱する部分でもあり、逆に慣れてくると形状の好みが出てくる部分でもあるわけだ。
協力/Tom's Bishon草加店