
西武グループの 8つのゴルフ場がコースアテンダント(CA)へ呼称変更した(写真はイメージ)
キャディの語源には年下、末っ子、またフランス語では貴族の子どもという意味合いがあり、それが18世紀のスコットランドではクラブを運ぶ家来というニュアンスになったが、決して召使いという隷属の立場ではなく、プレーヤーのよき"相棒"といったニュンスがあった。しかし、日本ではそのイメージは薄れているようにも思える。
一方、アテンダントという言葉は付き添うとか、お供、または接客係を意味し、いい例が飛行機での客室乗務員をキャビンアテンダントと呼ぶ。両方の言葉を比較すると、キャディというより、アテンダントのほうがホスピタリティの高さを提供するイメージが感じられるかもしれない。
同グループでは社内で協議を行い、キャディをCAへ変更することを決定した次第。同グループ運営の8ゴルフ場(久邇CC、武蔵丘GC、西武園G、川奈ホテルGC、大箱根CC、軽井沢72、瀬田GC、北海道CC大沼C)では、これからキャディではなく、CAと呼び、ただクラブを運ぶだけでなく、より専門性の高いサービスを提供できる研修を実施していく予定。
また軽井沢72や川奈ホテルではキャディ付きプレーを好むインバウンド客も増えている。彼らにも一流のおもてなしを楽しんでもらおうと、語学力向上につながる英検やTOEICなど資格受験料の支給手当も新設し、社員の成長意欲を高める環境を整えるという。
「現在はグループ全体で約250名のCAが在籍しています。そのうち社員は数%ですが、社員登用を促進し、働きがいのある職場をつくっていきます」(広報部・佐藤倫子氏)
キャディの人手不足の解消につながるか、注目されよう。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月3日号「バック9」より