ドライバーのロフト&ライ調整を自分の実力以上に難しくすると“飛ばないスウィング”は直せない。やさし過ぎる! と感じる設定にすることで“飛ばせるスウィング”が見えてくる。週刊ゴルフダイジェスト5月27日号ではツアーの飛ばし屋、坂本雄介プロがあなたに飛距離アップのコツを教えくれています。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中1回目】
画像: “アンダースペック”にすれば飛ばせるってホント⁉︎ ツアー屈指の飛ばし屋プロが解説【カチャカチャを使えば”もっと”飛ばせる①】

坂本雄介プロ
1998年生まれ。埼玉県出身。初シード選手としてツアー参戦中。限りなくストレートに近いストレートドローが持ち球で、昨年のドライビングディスタンスは301.59ヤードでツアー9位。バンテリン東海クラシックのドラコンでは3位になった。

飛ばないセッティングが飛ぶスウィングを作り出す!

GD アマチュアの多くはカット軌道のスライス系だと思うんですが、そういうゴルファーが飛距離アップするにはどうすればいいでしょうか?

坂本 たとえばプロとアマチュアが同じドライバーを打つと、ヘッドスピードが遅いアマチュアのほうがバックスピン量は多くなってしまうんです。

GD 同じドライバーで?

坂本 プロはクラブをインから入れて、バックスピン量を減らして打つからそうなるんですよ。

GD そこに、われわれが飛距離を伸ばすヒントがある?

坂本 そうです。カット気味のスウィングを“飛ばせるスウィング”に変えるには、ロフトとライの設定をアンダースペックにして練習する方法が一番です。

GD 自分にはやさし過ぎるような設定にする?

坂本 アンダースペックだと、打ち出し角が高くなって、バックスピン量も増えて飛ばなくなるので、インサイドからクラブを入れるしかなくなるんですよ。

GD 飛ばせるスウィングに変わるための劇薬ですね。

坂本 本気で直したい人には効果バツグンですよ。

アンダースペックとは
ロフトとライをアンダースペック設定にする
「アンダースペックに設定すると、いままでのスウィングでは、球が上がり過ぎたり、スピン量が多かったり、球が引っかかったりするはずです。この設定で飛ばすには、インサイドアウト軌道でシャローに振っていくしかありません。そのため、少しずつ“飛ばせるスウィング”に近づけていけるんです」(坂本)

画像: 目標の球筋は限りなくストレートに近いストレートドロー

目標の球筋は限りなくストレートに近いストレートドロー

飛ばせるスウィング3つの要素

インサイドアタック
飛ばせるスウィングのヘッド軌道はインサイドアウト。インサイドからボールにアタックできれば、自然にバックスピン量も抑えられ、飛ぶ球質になる。

画像: インサイドから振り下ろす

インサイドから振り下ろす

右に打ち出す
飛ばしに不利なアウトサイドイン軌道で打たれたボールは飛球線より左に飛び出すが、インからアタックできるようになると、ボールはやや右に飛び出す。

画像: 右に打ち出す

右に打ち出す

ぶ厚い当たり
ボールの後ろに頭を残して、自然なハンドファーストでインパクトできれば、フェースを閉じながら、ロフトを立ててボールをとらえる“厚い当たり”になる。

画像: 当たりが厚い

当たりが厚い

飛ばすためには、インから軌道!

GD スライス系ゴルファーの体に染み付いたアウトサイドイン軌道をインサイドアウト軌道に変えていくんですね。

坂本 そうですね。ドライバーをアンダースペックの設定にして、スティックをV字状に置いてボールを打ちます。スタンスはオープン、ヘッド軌道はインサイドアウトという動きを繰り返し練習します。

GD やってみて感じたんですが、いままでの自分のスウィングとは真逆の感覚ですね。

坂本 どうすれば違和感なくインサイドアウトに振れるか、工夫しながら覚えていくんです。このくらい極端な動きで感覚を変えなければ、たとえ練習場ではできていても、いざコースに出て、新しいスウィングを信じ切ることはできませんから。

GD 確かにそうですね。体の動きもそうですが、ボールが右に飛び出す感覚に慣れるには、相当時間がかかりそうです。

坂本 無意識にできるようになるまで続けることが、スウィング改造ではもっとも大切です。

練習法 インサイドアウト軌道でボールを打つ

「スティックをV字状に置きます。手前のスティックと平行にオープンスタンスで構え、奥のスティックをなぞるようにインサイドアウト軌道でボールを打つことによって、これまでとは違う体の動かし方を覚えることができます」(坂本)

画像: スティックを2本置きます

スティックを2本置きます

画像: インサイドアウト軌道でボールを打つ

インサイドアウト軌道でボールを打つ

インから軌道 4STEP習得法 スピードを4段階で上げていく

「スティックをV字に置いて、スウィングスピードを30%→50%→70%→100%と上げていくドリルです。インからボールをとらえる感覚をマスターします。球筋が安定してきたら次のステップに進み、上手く打てなかったらひとつ前に戻ってやり直します」(坂本)

ステップ①「出力30%」
フルスウィングと同じ振り幅で、ゆっくりと30%くらいのスピードで振る。インサイドアウト軌道でボールを打つ感覚を確認する。

画像: インサイドアウト軌道を意識

インサイドアウト軌道を意識

ステップ②「出力50%」
フルスウィングの50%くらいのスピードで打つ。右に打ち出す球がバラけることなく、高さも方向も揃ってきたらステップ3に進む。

画像: 球がばらけなくなったら次のステップへ

球がばらけなくなったら次のステップへ

ステップ③「出力70%」
スピードを70%くらいまで上げてスウィング軌道をさらに安定させる。ボールにドローをかけていく感覚をつかめたらステップ4へ。

画像: ドロー回転を意識

ドロー回転を意識

ステップ④「出力100%」
フルスピードで振る。球の高さも方向も安定して右に打ち出せるようになってきたらOK。球がバラけるようなら、ステップ3に戻る。

画像: 球がばらけたら、ステップ③に戻る

球がばらけたら、ステップ③に戻る

▶最大飛距離を生む“ぶっ飛び打点”でストレートドローを打つコツを伝授!

PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroaki Arihara
THANKS/金乃台CC
※週刊ゴルフダイジェスト5月27日号「カチャカチャを使えば”もっと”飛ばせる」より一部抜粋

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