5月の全米プロが終わり、今月は全米オープン、7月には全英オープンが行われるが、トーナメントを開催するコースには練習場が必須。なかでも"世界一"と目されているのがオーガスタナショナルGCだ。
画像: 世界最高の練習場はどこか知ってる? 世界一の設計家が手がけた400Yを誇るドライビングレンジとアプローチエリアを完備するあのコース

同GCの練習施設はコース同様、長い歴史のなかで何度も改修が行われてきた。59年にハウス入り口から続くマグノリアレーンの脇に250ヤードのドライビングレンジが新設された。そして04年、以前あった駐車エリアに、現在の600席の観客席を持つ練習施設が建設されることになり10年に完成。本コースの改修に長年携わってきた巨匠トム・ファジオの指導のもと、設計者に選ばれたのはマッケンジー&イーバート設計事務所。ここに世界一と称される由縁がある。

具体的には後述するが、練習場には試合での本コース攻略シーンが再現されているのだ。ちなみにマッケンジー&イーバートは、今年の全英オープン開催コースであるロイヤルポートラッシュGCの改修で知られ、日本の廣野GCも改修した。

まずオーガスタのドライビングレンジだが、最長400ヤードあり、260ヤード地点から二股に分かれている。点在するターゲットグリーンとバンカーは実際のホールを想定して置かれ、グリーン表面の状態もバンカー砂も本コースと同様。一番手前80ヤードにあるグリーンは最初のパー5となる2番ホールのグリーンとバンカーが再現されている。2オンできない場合の3打目を想定して練習できる仕組み。

また4日分の想定されるホール位置にピンが設置され、アングルも考慮されて練習できるようになっている。このように、ターゲットバンカーとグリーンは、それぞれ本番でのシミュレーションができるようにデザインされている。

左サイドにはアプローチエリアが設けられ、こちらのグリーンも本コース同等のクオリティが維持されていて転がりやスピンの入り具合を確認できる。ただしバンカーはコースより浅い1メートル前後になっているのは、打球の転がりを確認できるようにとの配慮からとなっている。

オーガスタが世界の一流設計者たちの手による世界一の練習場施設といっても過言ではないだろう。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月10日号「バック9」より

オーガスタの練習場や美しい施設

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