
ボナリ高原GC
福島県二本松市のにほんまつ観光協会と、「陽日の郷あずま館」を運営する㈱東館はこのほど、世界各国のゴルフ場にネットワークを持つ韓国の予約サイト運営会社AGL社と訪日外国人観光客誘致に関するパートナーシップ協定を締結した。
今回の協定により、誘客促進に向けてゴルフ、宿泊、日本酒、和菓子、伝統工芸などの体験型旅行パッケージ商品を企画し、観光と地域産業の活性化を図るとしている。AGL社はこれまで九州や近畿などのゴルフ場と連携し、外国人ゴルファーの送客を業務としていたが、福島県のゴルフ場への送客はなく、これが初となる。
三者の結び付きを㈱東館の白坂拓司社長は次のように話す。
「AGL社CEOのジム・ファンさんとは23年前、九州のリゾート施設で一緒に勤務していました。ファンさんとの交流は切れることなく続いていて、二本松や福島県の魅力、それに“安全”を世界に発信したい思いで提携を申し出たのです。にほんまつ観光協会(安斎文彦会長)も賛同してくれました」
福島県全体でゴルフを含む観光は、東日本大震災以降、原発に絡む処理水などの影響もあって、現在も訪日外国人の来県はほとんどない状態という。しかしファンCEOは「福島県は外国人にとってはまだネガティブなイメージが強いところです。だからこそ福島県が安全でゴルフや観光を楽しめる県であることを証明しましょう」と語る。
今回、送客対象となるゴルフ場はボナリ高原GCと安達太良CC。ボナリは間然するところがなく、日本の名コース100選にも入っていて世界のどこに出しても恥ずかしくないコース。地方創生の一助になることを切に願うばかりだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月17日号「バック9」より