男子ゴルフの今季国内ツアー第7戦BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップの最終日が8日、茨城県笠間市の宍戸ヒルズカントリークラブ西コースで行われ、通算10アンダーで首位に並んだ蟬川泰果と堀川未来夢がプレーオフを戦い、蟬川が1ホール目でバーディを奪って優勝を決めた。2023年日本シリーズJTカップ以来の通算5勝目で、アマチュアで制した2022年日本オープンを加え、メジャー3冠を達成。24歳148日での達成は尾崎将司の27歳248日を塗り替える史上最年少記録。
画像: BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップを制し、メジャー3冠を達成。妻・葵さんと喜びを分かち合った(撮影/岡沢裕行)

BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップを制し、メジャー3冠を達成。妻・葵さんと喜びを分かち合った(撮影/岡沢裕行)

堀川未来夢とのプレーオフ対決を制した

画像: 堀川未来夢とのプレーオフを制した(撮影/岡沢裕行)

堀川未来夢とのプレーオフを制した(撮影/岡沢裕行)

18番パー4を舞台にしたプレーオフの1ホール目。蟬川は左奥2メートルのウィニングパットを沈めると、感無量の表情で天を仰ぎ、右手で顔を覆った。グリーンサイドで待っていたプロ仲間から祝福のウォーターシャワーを浴び、昨年11月に結婚したタレントの妻・葵さんと歓喜の熱い抱擁。「初めてのウォーターシャワーは本当に幸せな瞬間だった。すごく気持ちがよかったですね。もうまだ夢の中かなっていうふうに思っています」と喜びに浸った。

この日は首位に1打差3位からスタートし、2番で30ヤードのアプローチでチップインインイーグルを決めて流れをつかんだ。堀川に1打差で臨んだ最終18番は左手前6メートルのバーディパットをねじ込んで、5メートルを沈めてパーをセーブした堀川とのプレーオフに持ち込んだ。

プレーオフは第1打を左バンカーに打ち込んだが、難しいつま先下がりからの第2打をピン左奥2メートルにつけて優勝への流れを築いた。

「(プレーオフは)このピンポジだと僕の中では右ラフよりも左バンカーのほうが長く使えるなと思って、逆に左バンカーオッケーと思ったショットだったので、狙い通りにいったなと思いました」

2月の米国遠征中にろっ骨の疲労骨折が判明。今週は復帰してからわずか4戦目の復活優勝だった。

「本当に不安な中で復帰して、まさか優勝ができるなんて幸せなことだと思います」

日本プロに勝てばグランドスラム達成

画像: ろっ骨骨折の影響を感じさせない蟬川のスウィング(撮影/岡沢裕行)

ろっ骨骨折の影響を感じさせない蟬川のスウィング(撮影/岡沢裕行)

今大会の優勝で国内男子ツアーの4つあるメジャータイトルのうち3つを獲得した。しかもレジェンド尾崎将司の最年少記録を塗り替えての達成。「めちゃくちゃうれしいです。(尾崎は)100勝以上している方。たまたま年齢的に僕が先に3冠かもしれませんけど…」と笑顔で快挙を受け止めた。今後日本プロゴルフ選手権を制すれば国内ツアーのグランドスラム達成となる。「やっぱりメジャーは僕の中で取りたいと思っているので、来年は日本プロを取りたい気持ちでいっぱいです」と目線を上げた。

妻・葵さんの内助の功にも感謝した。

「僕がツアーに勝てないところや予選落ちしている姿しか見せられていないので、苦しんでいる姿を慰めてもらいました。今週は妻にも優勝を届けたいなと思っていた。ここまで支えてきてもらった優勝だと思います」

今後はしばらくけがの治療を行い、8月の試合から復帰する予定。5年シードも獲得し、次なる目標には日本プロの他に初の賞金王を上げた。

「この優勝をきっかけにまた2勝目を狙ってまだまだレベルアップしていきたい。最終的に賞金王を争う位置にいられたらと思っています」

試練の時期を乗り越えて一回り大きくなった大器が、いよいよ国内№1、さらに世界のトップを目指す。

アマチュアで日本オープンを優勝

メジャー2冠目は日本シリーズ

This article is a sponsored article by
''.