
ハーバーリンクス・ゴルフコース(写真はTHE GOLFBUSINESS より)
ハーバーリンクスは1998年開場の比較的新しいコースだが、リニューアルされて今年新たに導入されたのが自動運転のフードデリバリー・ロボットだ。大きめのクーラーボックスに車輪とアンテナが付いたようなロボットだが、「コースの中で、プレーヤーがスマホのアプリで食べ物や飲み物を注文すれば、キッチンでそれらを詰めて、あとはAIロボットがプレーヤーのいる場所まで運んでくれる」という。
今年からコース管理委託を受けている会社のトップであるケリー・ブルックさんは「ミレニアム世代の多くがゴルフを始めていることから、私たちもゴルフコースをハイテク化、コンピュータ化したの。それが若く、新たなゴルファーたちを引きつけることになるはず」と語っている。もちろん、AIロボットだけでなく、練習場にもトップトレーサーが導入され、クラブハウスでは、リモート会議などもできるそうだ。
近くには全米オープン開催コースで、今年のライダーカップが予定されるベスページステートパーク・ブラックCがあるが、こちらは古い名門パブリックのイメージのうえ、さすがに混んでおり予約がなかなか取れない。ある意味ベスページと差別化を図り、ヤングエグゼクティブをターゲットにしているのかもしれない。ゴルファーに専用アプリを入れてもらえば、リピーターも増えるというものだ。コース内でのデリバリーといえば、バスケットボールのマイケル・ジョーダン個人のプライベートコースではドローンが使用されている。
そのドローンがAIで制御されているかどうかは定かではないが、少なくとも今回のハーバーリンクスのAIロボットは、アメリカのゴルフ場における新基軸となるかもしれない。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月24日号「バック9」より