ゴルフ場で導入が進むDX(デジタルトランスフォーメーション)化。今後はドローンが活躍する流れが加速するかもしれない。
ドローンでゴルフ場の食事をデリバリー、ドローンでコースの変化をチェック
日本のゴルフ場では、昨年11月に栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部でローカル5Gを構築、ドローンを使った実証実験が行われたが、アメリカではすでにドローンを使った飲食物のデリバリーサービスが行われているゴルフ場もある。
さらにイギリスでは、バーカムステッドゴルフクラブというゴルフ場で2021年からドローンによるコース管理が行われ、一定の成果を上げていることが注目されている。
ロンドンの北西にある同ゴルフ場では、年に1回(2021年・2022年)ドローンを使って250フィート上空からコースを撮影。まもなく、3回目の撮影が行われる予定だが、数千枚に及ぶ高画質画像がGPSと連動してオンライン上に保管され、パソコンやスマホでいつでも閲覧できるようになっている。これによって、年ごとのコースコンディションの変化や問題点が明らかになるという仕組みらしい。
「超高画質だから微細部まで確認できるうえ、すべての写真が正確な位置情報を持つので、管理が効率的になりました」とクラブマネジャーのハワード・クラフト氏。たとえば、個々の植物やスプリンクラーヘッドといった小さな構造物の現状把握からピン位置の決定まで、この情報が役立っているという。
日本では、鹿沼カントリー倶楽部に無人芝刈り機が導入されたことを既報したばかりだが、ドローンは特にコース管理と相性が良いのかもしれない。ゴルフ場管理のデジタル化はまだまだ進みそうだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年5月23日号より