レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「ドライバーの体重配分と体重移動」について解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本62】
画像: ドライバーショットで強いボールを打つための「体重の乗せ方」と「体重移動」を解説

ドライバーショットで強いボールを打つための「体重の乗せ方」と「体重移動」を解説

NGな「かかと体重」にならない方法

画像: かかと体重になる原因は、ひざが曲がりすぎて上体が起きてしまうから

かかと体重になる原因は、ひざが曲がりすぎて上体が起きてしまうから

GD 前回までドライバーショットの構え方や立ち方について勉強してきましたが、今回はドライバーを打つときの「体重移動」や「重心位置」についてうかがおうと思います。私自身、かかと体重になる癖があって、そのせいか、ドライバーの飛距離が200ヤードいくかいかないんです。

原田 ちょっとドライバーを持ってアドレスを作ってください……。確かにかかと側に体重がかかっていますね。

GD 原因って何ですか?

原田 かかと体重になっちゃう原因はね、ひざが曲がりすぎて上体が起きているからですよ。肩の前をつま先まで前傾してひざ頭を親指の付け根まで曲げます。そうすれば正しい前傾姿勢も作れちゃいます。

GD では、今の指摘を意識して構え直してみます。ひざ頭が足の親指の上にくる感じで構ええると……。今までと違うので自分の中では少々違和感がありますけど、これでどうでしょう?

原田 いや、いい感じじゃないですか。その構えから実際にボールを打ってみてください。

GD 今までより足が使えて体重移動がしやすいです。体重のかけ方って本当に大事なんですね。ドライバーを打っていくうえで正しい体重のかけ方、体重移動のやり方を教えてください。まずドライバーの構えたときの体重配分は左右の足に5分5分ですか?

原田 まず重心の位置なんですけど、両足の土踏まずにかけます。左右の足への体重配分は5分5分ですね。

GD ドライバーはボールの位置が左寄りにあるので、アイアンよりも構えたときの背骨の右への傾きが大きくなると思うのですが、そうすると右足への体重配分が大きくなるように感じるのですが、それでも5分5分でいいんですか?

アドレスの体重配分は「5分5分」

画像: ボールを右から見て、背骨を右に傾けて構えても、体重配分は「5分5分」にする

ボールを右から見て、背骨を右に傾けて構えても、体重配分は「5分5分」にする

原田 5分5分ですね。アマチュアは右足6分左足4分などと思いがちですし、実際にそうしている人もいるので気をつけてください。また逆にショートアイアインはボールの位置が両足の間にあるので、ボールを上から見ます。とはいえ、ドライバーはボールが左に置いてあるので右後ろからみるのが正しいのですが、ボールを上から見てしまい左足に重心がかかっている人もいます。そうするとテンプラの原因にもなりますので、そこも気をつけてください。

GD そういう思い込みを克服して正しく5分5分にするにはどんな意識が必要でしょうか?

原田 そうですね、軽く両足でジャンプして着地したときに両足にかかる体重は5分5分です。その感覚をメジャーにしてください。

GD なるほど。これなら右へ背骨を傾けていても正しく5分5分にすることができますね。以後取り入れてみます。次にテークバックからフィニッシュまで両足のどこに体重をかけていくと正しいスウィングができるのでしょうか。

トップでは右足の土踏まずから親指の内側くらいに体重をかける

画像: トップでは右足の土踏まずから親指の内側くらいに体重をかける

トップでは右足の土踏まずから親指の内側くらいに体重をかける

原田 トップでは右足の土踏まずから親指の内側くらいに体重をかけていきますよね。

GD よくトップでは右足のかかとに体重を乗せていくと聞きますが、そうではないのですね。

原田 かかとじゃダメです。右かかとに体重を乗せちゃったら右ひざが伸びてしまいます。この連載の初期にハーフスウィングに取り組んでもらったときにも説明していますが、テークバックで右足が伸びてはいけないんです。もちろんドライバーでも同じです。右足の親指も地面から浮いてはダメです。そのためにはトップで体重をかかとに乗せるのはNG。最初に言ったように土踏まずから親指の間くらいの内側に乗せていくのが正しいですね。

GD 土踏まずから親指の間くらいの内側に体重を乗せるとのことですが、その内側っていうのは、足を縦に2つに割ったとしたら、その内側の半分に体重を乗せて踏ん張る感覚でしょうか?

原田 そうです。右足の親指が地面から離れないように内側半分でしっかりと地面をつかむような感覚が必要です。

GD 内側に乗せるために、右ひざを内側に寄せるのはどうですか? いわゆる「X脚」っぽくなりますが、ひざはあくまで正面を向くイメージですか?

原田 それはやってもいいです。実際に右ひざが流れないようにするために右ひざを内側に寄せるプロもいます。これはキックインとも呼ばれます。次回も体重のかけ方の続きを説明しましょう。

●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)

はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。

撮影協力/ 都留グリーンゴルフ、梅里CC

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