ピンゴルフジャパン(本社:埼玉県戸田市)が、金谷拓実などトッププロが使用する『i230 アイアン』の後継『i240 アイアン』、およびアイアン型ユーティリティ『iクロスオーバー』の後継『iDi(アイドライビングアイアン)」を9月4日(木)に発売すると発表した。

やさしさとカッコよさのバランスを追求した『i240アイアン』

画像: 『i240アイアン』の7番

『i240アイアン』の7番

2016年に『S55アイアン』の後継モデルとして発売された『iブレード アイアン』に端を発する『iシリーズ(※)』。これまで、ピンゴルフからも「上級者向けのアイアン」としてプロモーションされてきた『iシリーズ』だが、今作から「中級者へターゲットを拡大」したという。
※14年に『i25アイアン』、15年に『iアイアン』が発売されているが、『i240アイアン』に繋がるのは16年『iブレード アイアン』から

そのため、前作までは上級者の心に刺さるコンセプトを掲げていたが、今作『i240 アイアン』は「美キャビティ」。シャープで美しいヘッド形状は、上級者が求める構えやすさを提供しつつも、キャビティ構造がもたらす高い寛容性があると謳う。

その証拠としてピンゴルフジャパンの担当者によると「弊社で調べた限りでは、今回発表した『i240』のサイズ感で『i240』ほどの慣性モーメントを持っているアイアンは中空構造モデルしかありません。中空構造では、『i240』のキャビティ構造のようにスッキリとはしないので、“やさしさとカッコよさのバランス”を極限まで高めたアイアンといえます。また、同サイズのモデルと比べてどれほどやさしいのかというと、慣性モーメントが約15%高いという数字が出ています。これは、他社のエントリーモデルと同じくらいの慣性モーメントになりますので、簡単にいえば、大型ヘッド級のやさしさがこの『i240』に凝縮されているといえます」と話す。

「新バッジ構造」と「新キャビティ構造」

前作『i230』はブレードっぽさのあるセミキャビティであったが、『i240』は完全なキャビティ。またキャビティ部分を覆う「バッジ」は、前作がステンレススチールを採用したが、今作はABS樹脂とカーボンの複合素材。その結果、バッジ重量を約60%軽量化することに成功。これにより、ヘッドの低重心化と大慣性モーメント化が実現し、ミスヒットでも安定した飛距離と方向性を実現したという。

また、バッジ内部には軽量のCTPという樹脂を採用することで、重量を周辺に配置できるだけでなく、インパクト時の振動を抑え、打感と打音の良さに繋がっているという。前出の山崎氏は「とくにロングアイアンではヘッド長が大きくなるので、CTPやバッジの面積も広くなります。そこの重量が減ることで、さらに球が上がっていき、ミスにも強くなっています」。

画像: 赤い部分がCTP樹脂。ロゴが入っている部分はABS樹脂とカーボンの複合素材が使用されている

赤い部分がCTP樹脂。ロゴが入っている部分はABS樹脂とカーボンの複合素材が使用されている

キャビティ自体にも新構造を採用しており、より深重心かつ低重心設計を実現し、7Iでは重心が約3%深く、約1%低くなっている。これにより、ボールの上がりやすさと直進性が向上し、やさしさが進化。これらの構造により、セット全体での左右方向の慣性モーメントは前作比で約4%向上し、プレーヤーテストではショットのバラつきが約11%削減されたという。

なお、ヘッドサイズやソール幅は『i230』から変更はないが、フェース面の溝の本数を減らす(7Iは18本から13本に)ことで、アドレス時の安心感を高める工夫も施されている。さらに、ロフト角は7番で31.5度と1.5度ストロングロフトにしている。

番手ロフト角ライ角バウンス角スチール標準クラブ長
3I19度59度5度39インチ
4I22度59.8度5.5度38.5インチ
5I25度60.5度6度38インチ
6I28度61.3度6.5度37.5インチ
7I31.5度62度7.5度37インチ
8I35.5度62.8度8.5度36.5インチ
9I40度63.5度10.5度36インチ
PW44.5度64.1度12.5度35.5インチ
UW49.5度64.1度12.5度35.5インチ
『i240アイアン』のスペック表

価格は1本あたり、カーボンシャフトで3万4100円(税込)、スチールシャフトで3万1900円(税込)。

“エアバック”と“梁”で打感・打音が向上『iDi(アイドライビングアイアン)』

画像: 『iDi』の3番

『iDi』の3番

前作の『iクロスオーバー』はそのネーミングからわかるように、ウッド系ユーティリティとロングアイアンの中間を埋めるために開発され、グリーンを狙えるような重心設計だったが、使用用途を調査したところ、#2と#3は主にティーショットで狭いホールのドライバー変わりに、#4はロングアイアンの代替クラブとして使用傾向が強く、180~200Y前後の距離を狙う場面が多いということがわかった。つまり、使用ゴルファーは高さよりも飛距離を重視しているという現状から、開発コンセプトを刷新し、名前も『iDi(アイドライビングアイアン)』に変更した。

「inR-Airテクノロジー」と「i-Beamテクノロジー」

『iDi』の新テクノロジーは2つあり、ひとつがミスに強く、心地よい打感・打音を実現する「inR-Air(インナーエア)テクノロジー」だ。『iDi』は『iクロスオーバー』同様に中空構造だが、その中空部分にエアバックのような空気の袋を詰めることで、従来のEVAポリマーと比較して約40%の軽量化を実現。#4では前作比で左右方向の慣性モーメントが約15%も向上するという。また、EVAポリマーはヘッド下部に集中していたため、結果的に空洞になるヘッド上部で高音が反響していたが、「inR-Air」は中空全体をカバーしているため、高音領域が鳴らなくなった。そのため、金属音がなくなるので上級者が求める打音に近づいているという。

画像: 中空部分にエアバックのような素材を詰める「inR-Airテクノロジー」が鍵となる

中空部分にエアバックのような素材を詰める「inR-Airテクノロジー」が鍵となる

2つめは「i-Beam(アイビーム)テクノロジー」だ。ヘッドがボールとインパクトしたときに、振動が一番集まる箇所を探し、そこに「Beam」という梁をつけることで振動を抑制。その結果、打感・打音が良くなったという。

画像: ボディに付けられた梁=Beamが振動を抑制する

ボディに付けられた梁=Beamが振動を抑制する

形状は前作よりもフェース長は短くなったぶん、操作性がアップしており、またフェースは約5%薄くなったことで、ボール初速の向上と飛距離アップに貢献している。とはいえ、飛距離だけを求めるのではなく、バウンスは5度増え、ソール幅も広がってことで、ダフリに対するミスに対しての寛容性も高くなっている。

ドライビングアイアンということで、#2のロフト角は前作よりも1度ストロングに、逆にロングアイアンの代替クラブとなる#4は0.5度寝かせている。全体的にシャフト長をわずかに短くなり、芯にボールを当てやすくなっている。

番手ロフト角ライ角カーボン標準クラブ長スチール標準クラブ長
#217度58.5度39.75インチ39.25インチ
#320度59度39.25インチ38.75インチ
#423度59.5度38.75インチ38.25インチ
iDiのスペック表

『iDi』はカーボンシャフトが5万2800円(税込)、スチールシャフトが4万9500円(税込)。

※2025年7月9日17時48分、一部加筆修正しました。

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